永田裕志のエクスプロイダー・オブ・ジャスティス

永田裕志と団体の枠を越えた”永遠のライバル”とも言うべき秋山準。

永田は1998年の凱旋直後から、当時全日本の秋山を強く意識したのか、単に技そのものを良いと思ったのか、頻繁に秋山の代名詞エクスプロイダーを繰り出す様になります。

 

2001年に秋山と初遭遇し、対戦を経て親交を深めると今度は、秋山の奥の手であるリストクラッチエクスプロイダーをも使用開始。

フィニッシュになる事もありましたが、本家に比べたらいささか使い方が軽かったので、批判も確かにありましたが、永田なりに大事に使っていたとは思います。

そんなこんなで、永田の持ち技に加えられてから数年の月日が流れ、2013年に改良を加えた新型のエクスプロイダーが生まれる事となりました。

 

秋山の真似ではなく、正真正銘の永田オリジナルのエクスプロイダーが。

 

通常のリストクラッチ式は、相手の後方から股下に腕を通して手首をクラッチしますが、相手の前方から股下に腕を通して後方で手首をクラッチするのが、エクスプロイダー・オブ・ジャスティス。

何とも永田らしいネーミングですが、要するに、変形のリストクラッチエクスプロイダーですね。

 

従来の物と異なる点は、相手の手首をロックする位置の違いだけですが永田曰く「腕の組み方が逆なので受け身が取り難い。首が悪い人間には相当効くはず」という事なので、威力ではこちらが上回るようです。

投げやすさという面では、従来のリストクラッチ式の方が勝っていますけどね。

 

しかし そんな使い勝手の話よりも、あの永田がオリジナル技を開発した事の方がインパクトが大きい様な気がします。

パクり魔だの青魔道師だの散々言われてきた永田がオリジナルの開発

まぁ実際の所 永田は普通にオリジナル技は結構持っているんですけど、どうしてもイメージ的にね。

 

通常のリストクラッチ式とはそこまで大差の無い形ですが、実際に会場で見ていて「これは新技」だと気づいた人はどれくらい居たんでしょうか?

 

ちなみに初公開となったのは、2013年のG1での宿敵・鈴木みのる戦

そして年末には、ノアのグローバルリーグ決勝で、あの森嶋猛の巨体をも完全に投げきっています。

どちらの試合もこの強烈な一撃で、完全なフォール勝ちを収めている事から永田の発言もまんざら大袈裟でも無いのでしょう。

 

滅多に出す事はなく、ここぞという場面のみでの使用ですが、それでもこんなに威力がありそうな隠し技を持っているのなら、選手層の厚い新日本でもまだまだ上を狙えそうな気がします。