2.11 新日本プロレス大阪大会で、IWGP世界ヘビー級王者のオカダ・カズチカの初防衛戦として、KOPW保持者・鷹木信悟が挑みましたが、大熱戦の末にどうにか オカダが見事に初防衛に成功。
とにかく凄まじい試合でした。
対戦前には、ノアのドーム参戦、清宮海斗絡みの問題で、オカダの周りには色々な声が聞こえましたが、本人からすればこの一戦に集中できない状況が続いていたかも知れませんが、そこはやはり流石オカダ・カズチカ。
いざ試合が始まれば、そこには”清宮とかはノア”とかは一切関係の無い 2人だけの世界がそこには広がっていました。
これまでの過去シングル対決は、2勝2敗と全くの五分の両者だけにお互いの手の内も分かっているし実力も伯仲。 正に死力を尽くした激闘となりました。
中でもオカダのレインメーカーよりも一瞬早く叩き込んだ カウンターの龍魂ラリアートはスピード、破壊力共に申し分の無い一撃でした。
やはり ここぞと言う時の鷹木のスピードとインパクトは、素晴らしい。
何度も王座交代か?という場面もありましたが、そこは王座戦でのキャリアの差とも言うか 要所要所をカウンターのドロップキックで鷹木の攻撃を食い止め、強烈な攻撃を何度も喰らいながらも ラスト・オブ・ザ・ドラゴンもギリギリでカウント2で返すタフネスぶり。
鷹木がダメージの為にカバーに行くのが遅れたとはいえ、この技を返されたのは初めて?
その後も果敢に攻め続け、オカダの反撃にも粘りを見せ 攻撃の手を緩めない鷹木でしたが、まさかのオカダのカウンターのラリアートで形勢逆転。
最後は変型エメラルドフロウジョンからの必殺のレインメーカーで、遂に鷹木を振り切って王座初防衛!
試合後のリングでオカダは「コロナ禍で歓声のない中、新日本を支えてくれたのは鷹木さんだよ。鷹木さんとはずっと歓声なしで戦ってましたけど、今日、歓声ありで戦ってもっと最高だなって思ったよ。またやろうぜ」と挑戦者に感謝しつつ 最高の賛辞を贈ると供に
「これがプロレスだよ。これが新日本プロレスだ!」と高らかに言い放ちました。
最後の「これがプロレスなんだよ」は”歓声の有る中での最高の試合をみせる”という意味だったのかも知れませんが、見方によっては清宮に対してのメッセージとも受け取れます。
オカダのプロレス観に反する「背後から顔面蹴り」に対するオカダの答えが、この試合の中にはあったんじゃないでしょうか?
選手権のない選手が後ろから顔面を蹴って挑発しまくらなくても、こんなに熱い試合が出来るんだぞ!とオカダのメッセージだった様な気もします。
結局この試合後に清宮が何かしらのアクションを起こしにやってくるのでは?と思われていましたが結局 清宮は現れませんでした。
まぁ考えてみれば清宮も翌日に、GHC王座戦を控えているので全ては王座防衛戦を果たしてからでしょうか。
オカダに関しては、今月18日に(日本時間19日)米国でのIWGP戦も決定しているので、共に王座戦が終わらない事には、オカダvs清宮の進展は無いかも。
(オカダ的には清宮とは終わっている様ですが)
米国でのIWGP戦に関して、オカダは「ふさわしい相手が必要です。11年前…、思い出すな、この大阪。棚橋さん! もし疲れてなかったら、このベルトに挑戦してくださいよ」と、ここにきて解説席に座っていた棚橋弘至を次期挑戦者に逆指名。
11年前のこの大阪で、凱旋間もないオカダが棚橋からIWGPを奪い 巻き起こした”レインメーカーショック” この地でオカダが、棚橋に対して次期挑戦者に逆指名するというのも運命的な物を感じます。
これを受けてリングに上がった棚橋は「悪いなオカダ、俺は生まれてから一度も疲れた事がないんだ。もう10年以上前か…レインメーカーショック。今度は俺がショックを起こしてやるよ。オカダ君、お疲れさまでした」とこれを受けて立つ構え。
アメリカの地で、IWGP戦としてオカダvs棚橋が実現するのは、これが初なので「これこそが新日本」という闘いを見せてくれる事でしょう。
これまで何度もIWGPヘビー級は巻いてきた棚橋でもIWGP世界ヘビー級は未戴冠
歴史に名を残す意味でも、年齢的やコンディション的にも ここいらでそろそろIWGP世界ヘビーは何が何でも欲しいタイトルでしょうから、それこそ死に物狂いでオカダに挑む棚橋の姿が見れるのではないでしょうか?
何より棚橋には、まだまだ沈んで欲しくないので、新王者・棚橋にも期待してしまいます。
ベルトが無くても オカダも清宮も素晴らしい選手である事には変わりは無いですが、仮にオカダがここで王座を失ったとなったら、期待されている清宮海斗との一戦も価値が若干薄れてしまうので、後ろに清宮戦が控えていると想定したら、ここはオカダ防衛が無難な所でしょう。
個人的には清宮戦は、有言実行でボイコットしても全然構わないと思っていますが・・・
どちらにせよ今のオカダは、棚橋弘至にしか目が向いていないでしょう。
果たして ブシロード時代からの新日本の歴史を支えて来た オカダvs棚橋の結末は??