2023年もスタートして 元日から早くもノアは日本武道館で闘い始めとなる訳ですが、その注目が集まるのはメインのムタvs中邑なのは当然として、その他にも注目のカードは目白押しです。
その一つが、船木誠勝&中嶋勝彦&征矢学&大原はじめ vs 藤田和之&ケンドー・カシン&NOSAWA論外・・・そして今年のプロレス界初となる”X”を含めた8人タッグマッチでした。
この試合で、まず注目すべきは”X”の存在でしょうが、藤田やカシンとも繋がりが強調されていた事から、殆どの人が新日本プロレスの永田裕志を想像していた人が多いでしょう。
僕も間違いなく永田だと思っていました。
そして試合が始まり各選手の入場が始まると、当然の様に”X”の入場に視線が集中します。
カシンが現れ、藤田が現れ、論外が現れ・・・一番後ろから歩いてくるのは、青色のムタの頭巾をかぶった男。
ムタの頭巾を被っているからと言って、これをムタと思った人は余り居ないでしょう。
そもそもムタはメインに出るし、コスチュームも頭巾だけだし、第一ムタにしては身体が細すぎます。
そこで一瞬頭をよぎったのが、青の頭巾を被っているから やはり予想通り永田か?と思いましたが、永田にしてもやはり身体が細すぎる。 どう見ても永田では無いですね。
頭巾の隙間から眼鏡が見えたので、この瞬間に「ピン!」ときましたが、何故か頭巾男は頭巾を取ろうとしません。
その瞬間 会場に鳴り響く聞き覚えのあるテーマ!
本当の”X”が姿を現しました!
やられました あの頭巾男は、完全にフェイクだったようです。
花道の奥から現れたのは、馳浩でした!
これには驚きでした。まさか馳が出てくるとは思いませんでした。 新日本時代には道場のコーチを務め、スカウトマンだった馳は、カシンや藤田を新日本に引き入れた張本人なので、確かに繋がりはかなり深い存在です。
しかし ちょこちょこ一夜限りの復活をする事もあったとは言え、まさか馳とは想像外でしたね。
入場を終えて昔を思わせるパフォーマンスとリングを縦横無尽に走り回る姿は、現役時代と何ら変わりありません。 とてもじゃないけど61歳の石川県知事には見えません。
いや こんな事を言っては失礼ですかね?
この瞬間の馳は「馳先生」でもなく「馳県知事」でもなく、紛れも無く「北斗の流星・馳浩」でした。
こんなに華のある61歳の県知事なんて、他には居ないでしょう!
この日の為に、相当トレーニングも積んで、身体も作って来たんでしょうね。
それなりの地位を築いた人なのに、今なおプロレスに対する情熱を失わずに、このストイックさを持ち続けているのは、本当に凄い事だと思います。
凄かったのは、コンディションや身体だけではありません。終盤での現役バリバリの中嶋とのチョップと蹴りの打ち合いは、とっくに引退している選手とは思えない物でした。
しかも最後は、現役時代と変わらぬ完璧なノーザンライトスープレックスで、大原から見事なフォール勝ち!
他の選手は同じ技を真似しても、相手の片腕しかロックしない中途半端なノーザンライトですが、例え引退していても本家のノーザンライトスープレックスは、他とは一味違う両腕をキッチリとロックした説得力溢れるノーザンライトスープレックスでした。
いやぁ まさか正月早々に馳浩を見れるとは思いませんでしたし、本家ノーザンライトスープレックスを見れるとも思いませんでした。
結局 最初に現れた青頭巾の男は最後まで、頭巾を脱ぎませんでしたが、この人って「あの青い人」ですよね?
こちらも今後の流れに、何か影響があるのかは気になる所。
しかし、今回の馳の一日限りの復活は、お祭感にあふれる元日興行としては、実にピッタリのサプライズでしたね。
Two Hearts最高でした!