2・12ノア大阪大会では、GHCヘビー級選手権の清宮海斗vsジャック・モリスが行われましたが、試合後に新日本のオカダ・カズチカが乱入。
止まっていた物語が、大きく動き出す事になりました。
清宮は防衛戦の相手に、昨年のN-1でも敗れており苦手意識の有るモリスを迎えましたが、武藤敬司の引退を目前に控え、オカダに喧嘩を売り対戦に向けて動き出している今・・・ここで敗れる訳にはいきません。
タイガードライバーを受けた場面などは、流石にヒヤリとしましたが、そこはやはりノアの誇る若き王者
最後は変形シャイニングウィザードで、きっちりモリスを仕留め 昨年のリベンジを果たすと共に王座防衛に成功しています。
歓声に応え、リング上で撮影に応じる清宮でしたが、ここで事態は一変。
何と清宮の背後からオカダがリングインしてきて、清宮の腕を取ると一気にレインメーカーを叩き込み、清宮を完全KO!
大の字になるGHC王者を前に、オカダは「清宮、試合したいんだったら、オカダさん、試合してください、よろしくお願いしますだろ、コノヤロー! 東京ドーム、やってやるよ。俺がむかつくのはノアファンだよ。ビビるな? 逃げるな? 面白くないねえ。どんどん何とでも好きに言ってください。絶望を味わわせてやるからな」とここで遂に、清宮に対して宣戦布告をしたのです。
これで、消えかけていたオカダvs清宮の初対決が、いよいよ実現する事が正式に決定しました!
オカダの乱入は有るかも?とは思っていましたが、実際に起こるとそれは中々衝撃的な展開でした。
背後からの顔面蹴りに憤慨し「そんな安い男じゃないですから」とボイコット宣言をして、清宮を相手にしないと宣言していたオカダのまさかの乱入。
これには会場から大ブーイングが飛び交っていましたが、これもまぁおかしな話です。
喧嘩を売ってきたのは清宮の方なので、11日の新日本に乱入して改めて対戦アピールをするかと思いきや、清宮はSNSで挑発を繰り返すのみで、行動には移しませんでした。
本来なら清宮がやるべき事をオカダが、やりに来た訳なんですけどね。
ブーイングに関しては、プロレス観戦の楽しみ方の一つなので、それは良いとして、翌日にタイトル戦を控えていたと言っても、この流れは清宮が動くべきだったと思います。
敵地に乗り込んで奇襲をかければ、100%悪者になってしまいますが、あの時に背後から顔面を蹴った時点で、清宮にはとことん悪者になる位の覚悟で、最後まで突っ走って欲しかったですね。
SNSだけの挑発とは、中途半端だった感も正直否めません。
敵地で乱入を平然とやってのけて、客を煽りまくりながらの宣戦布告・・・敵地で、悪役に徹したオカダの懐の広さを感じたような気もしました。
そもそも清宮には、顔面蹴りや挑発的な態度なんかは余り似合ってないから、変に対抗戦というのを意識しないで、普通に対戦を迫っていても良かったと思うんですよね。
取り敢えずオカダが、報復として背後から清宮の顔面を蹴るような事はしなくて良かったです。 (オカダがそんな事をする訳ないと思いますが)
あの対抗戦からこの日まで、両者の間には駆け引きがあったとは思いますが、ボイコット宣言からの意表を突いた乱入などの一連の流れは、オカダが完全に一本取った感じ。
喧嘩を仕掛けて煽りまくってたのに、結果的にKOされてしまい赤っ恥をかかされる事になってしまった清宮としては、もう心中穏やかではいられないでしょうね。
これを実際の試合で、清宮がどう挽回するかですが、ここまで来ると技術の応酬といった爽やかな試合にはならないかも知れません。
お互いの感情が交差する潰し合いになる可能性もあります。
状況としてはドーム決戦の2日前に、オカダは米国で棚橋弘至と防衛戦を行うので、帰ってきてから間隔をおかずに、時差ボケの中で試合をしなくてはいけないので、オカダが不利とも言えますが、そこに関してはオカダは「ハンデ」と全く意に介さない様子。
清宮を”格下”と言い放つオカダが、貫禄の勝利を見せるのか?
KOされた悔しさを晴らし、プロレス界の序列を清宮が塗り替えるのか?
オカダは現在のプロレス界のトップを走っているのは事実ですが、清宮とてそれに並ぶ実力を持っている選手。
果たして注目の決戦は、どんな内容になり、どんな結末を迎えるのか?
そして個人的な希望としては、どちらが勝つにしても すぐに再戦を組むのは止めて欲しいですね。
早くても一年後位で、この両者の対決のブランドを大事に育てていって欲しいとも思います。