ノアが来年早々に、開催するビックマッチ1.1日本武道館大会の試合順が、ようやく発表されましたが、これがまた いきなり波紋を呼びまくっています。
大会前から大注目のグレート・ムタvs中邑真輔と 団体の今後を占うGHCヘビー級選手権の清宮海斗vs拳王。
ダブルメインイベントと銘打たれた この2試合だが、試合順的には第10試合がGHC選手権。 そして第11試合がムタvs中邑・・・と、この試合順を見て 疑問に思った人や不満に感じた人は居ると思います。
そりゃあそうでしょう。
ダブルメインとは言ってもGHC選手権は、試合順的に実質セミファイナル。
団体最高峰の闘いであるGHCヘビー級選手権。そしてノアの誇る黄金カードである清宮vs拳王のセミ扱いに納得できない人は多い筈。
ファンであればファンである程、当然の感想です。
ましてやムタvs中邑に関しては、現在はムタはノア所属・中邑はWWE所属だとは言っても2人のルーツ的に、どうしてもライバル団体の新日本プロレスの匂いを感じずには居られませんからね。 これだけでも面白くない人は一定数いると思います。
ただノアが、これから先も団体内の闘いだけを見ているのならGHCをメインにするのが相応しいでしょうが、ノアがこれから先にもっと広い世界に目を向ける気が有るのなら、ワールドクラスの知名度とブランド力をを持つムタvs中邑をメインにしたのは、集客的に考えても結果的には良かったのかも知れません。
清宮達が悪い訳ではありませんが、話題性という観点でみればムタvs中邑を相手にしては、到底勝ち目はありません。
新日本で例えるなら オカダvs内藤のIWGP戦を差し置いてメインの座を奪われる様な物ですが、やはりムタvs中邑というのは、現在の団体の本流には関係の無いお祭的なカードだとしても メインになってもおかしくないだけのプロレス界に対する影響力の高い極上カードです。
・・・とまぁそんな事を言った所で、実際にセミに追いやられた2人からすれば、悔しいなんてもんじゃないでしょう。
自分達が誇りを持ってやってきた闘いが、ポッと出の話題性優先のカードにメインを掻っ攫われたのですから、その試合順を決定したのが他ならぬノアなのだから、この事実に憤りが無い筈がありません。
「悔しい。自分の責任だと思う。ただ決まった事実は変えられない。このベルトがノアの最高峰だというのを見せなきゃいけない」と清宮は悔しさを滲ませながらも、あくまで前向きにリングの上での闘いで「これこそがノアだ!」という物を見せつける覚悟を決めています。
これは拳王もほぼ同じ気持ちで、偉大な先輩達に申し訳ないとしながらも、これからのGHC選手権は必ずメインで行う事が決定事項となりえるだけの闘いを この試合で見せると意気込んでいます。
これで良いと思います。
今更 試合順の変更というのは難しいだろうから、あとはリング上での闘いならば、話題性では負けても試合内容では”いつものノアの方が上”だと言う事を示せれば、それは間違いなく今後にも繋がります。
普段はノアを見ない「ムタvs中邑」だけを目的に、観戦に来た層にも改めてノアをアピールする事が出来ますからね。
清宮と拳王は、紛れも無く現在のノアのトッププレイヤー
その両者による団体最高峰のタイトル戦で、外部の匂いが強いカードにメインを奪われてしまったのは屈辱でしか無いかも知れませんが、長い目で見ればこれは有る意味チャンスにもなり得ます。
この屈辱をバネに、2人にしか出来ない闘いをする事で、2人の・・・あるいは他の選手達の奮起やレベルアップに繋がれば、今回の屈辱も決して無駄な事では無いかも知れません。
清宮海斗と拳王
まだまだ伸び代があるからこその期待です。
例え知名度と話題性では負けていても、何度も大事な局面で激突してきただけあって2人の試合は、洗練されており やる度にハイレベルになっているので、試合内容では、ムタvs中邑にも勝ると思います。
直接対決では無いにしても 清宮と拳王のGHC戦は、ムタと中邑との闘いでも有ります。
そして 今回の悔しさを胸に、大きな成長を遂げて欲しいですね!!