11年の活動に幕。鈴木軍解散

新日本プロレスの年内最終戦となった12・23後楽園ホール大会では「鈴木軍ファイナル」と銘打ち、鈴木みのる率いる鈴木軍が、約11年半に及ぶ歴史に終止符を打つ事となった。

 

タイチやザックを初めとした各メンバーの成長もあり、鈴木軍はそろそろ解散するんじゃないかというのは数年前から薄々察してはいましたが、仙台大会での解散宣言は、やはり驚きでした。

しかし自然消滅や、仲間割れの末の空中分解ではなく解散宣言をした上でのケジメのファイナルマッチは、武闘派集団の鈴木軍らしい一番良い結末だと思います。

 

鈴木&アーチャー&デスペラード&TAKA vs ザック&タイチ&金丸&DOUKI

現メンバー8人によるタッグマッチは、鈴木軍ファンならずとも注目の一戦です。

 

そして いざ試合が始まると、そこにはセンチメンタルな感情も同じユニットだからという遠慮もなく、怨敵を相手にしている時のようにガンガンやり合います。これが鈴木軍です。

途中でタイチが、一番ボスと苦楽を共にした期間が長いだけに、万感の思いを抑えきれなさそうになる場面もありましたが、そこは古株だからこそキッチリとケジメをつけて最後まで激しくやりあいました。

ヒール集団の闘いの筈なのに、胸が熱くなるシーンでした。

 

試合のハイライトは、激しい混線の末に全員がリング上に倒れ混んだ時、一番最初に立ち上がった鈴木が、活をいれるかの様に敵味方関係なく全員にストンピングを叩き込んでいくと、これに呼応するかのように、立ち上がったメンバー達は、次々と鈴木に対して攻撃を仕掛けていきます。

これは仲間割れやそういった事ではなく鈴木軍として成長した自分の力をボスに刻み込んでいく・・・鈴木軍流の別れの挨拶なのだと思います。

 

フラフラになりながらも物凄い気迫で「来いよ!」と叫ぶ鈴木に対し、タイチは今はここに居ない飯塚高史の思いのこもったアイアンフィンガー・フロム・ヘルを炸裂させると、最後は鈴木自らがイギリスまで出向き 仲間に率いれたザックが、必殺のザックドライバーでボスから3カウント!

 

激闘の果てに大の字になるボスの元に、全メンバーが寄り添うシーンは、本当に良い場面でした。

かつては、ブーイングされまくっていたヒールの集団でしたが、そこには確かな絆が感じられました。

 

記念撮影時には引退している筈の飯塚が、現役時と変わらぬビジュアルで現れ会場で暴れまわるサプライズも。

 

最後にメンバー全員が感謝の言葉を述べ、鈴木もチームは解散するが、これからもIWGPを狙っていくと名言。

鈴木は、まだ全然燃え尽きている訳ではなく、それどころか野望に満ち溢れていました。

これでこそ鈴木みのるですね!

1・4以降も立ち位置こそ変わるとは言え、新日本で再び暴れまわる姿に期待しています。

 

11年の活動に、キッチリとケジメをつけた上で、鈴木を初めとするメンバー達は今・・・新たな旅に出発していきました。