高橋ヒロムの提唱するジュニアオールスター戦

8月末に、新日本プロレスの高橋ヒロムが提唱した「ジュニアオールスター戦」は、今プロレス界の様々な場所で大きな反響を呼んでいます。

 

オールスター戦と言えば、2020年1月にオカダ・カズチカもオールスター戦の呼びかけをしていた事が有りますが、その時は残念ながら後のコロナ禍などの影響も有り、話は進展する事無く自然消滅した形になってしまいましたが、あれから2年7カ月後の今回は、通常大会も開催できるようになったり歓声も一部解禁されたりと 周囲を取り巻く状況は、明らかにあの時とは違います。

何より歴史が示す様に「ジュニアオールスター」となれば、ヘビー級を交えたオールスターよりも 敷居はグッと低くなります。

プロレス界もコロナ禍から立ち直ろうと 全団体が各々頑張っているので、今こそ業界が力を合わせて盛り上げる時期。 もしオールスター戦を開催するとなったら、正に絶好の時期だと思います。

 

「今が…今がやる時じゃないか? ジュニアの祭典、ジュニア夢のオールスター戦。まだ何もないけど、今だと思わないか? 俺が言ってる事は物凄く単純な事なんだ。ジュニア戦士、そしてジュニアファン、みんなで夢を見ようよ。夢の興行をやろうよ。夢の対戦カードをやろうよ」とヒロムは熱く呼びかけた。

オールスターをやるとなったら 一つのネックとなるのは

主催団体はどこだ?

利益の配分はどうなる?

と言った部分だと思いますが、ヒロムは新日本主催ではなく、中立なリングで出来るだけ多くの団体が参加できる興行をイメージしている様です。

「新日本主催ってなってしまうと色々言われるだろう。このコメントを聞いているファンもほとんどが新日本ファンだ。だから拡散してみんなに広げてくれ。もちろん俺がその他団体に行って、リング上で喋る。そんな事も良いのであればやりますし、やりに行くよ」

と実現の為には、他団体に出向く意思が有る事も表明しています。

 

これは良い事ですね。

新日本が主催で、新日本だけが得をするのであれば、他団体にもメリットは少なくなるし、プロレス界全体が潤い そして盛り上がる形を取るのが、業界の発展には確かに一番の方法。

プロレス界全体の事を考えてのヒロムの「ジュニアオールスター」提唱は、流石あの獣神サンダー・ライガーが、ジュニアの未来を託した男だな・・・と言う感じですね。

 

ヒロムは、自身のユーチューブチャンネルやSNSを通じて団体の垣根を越えた「ジュニアオールスター戦」を提案した訳ですが、これに多くの選手や団体関係者も反応を示しています。

中には「新日本の草刈場じゃねぇぞ」と語気を強める選手も居ますが、そんな思いも最もだし、それが「フリ」で、今後の闘いに繋がっていくのであれば、挑発的な言葉はすればするだけ面白くなるので、どんどん発信して欲しいですね。

本当に全団体の参加というのは、国内の団体数からしても無理な話でしょうが、団体の規模に関係なく出来る限り全ての団体に協力して欲しい所です。

その中からかつての サスケやハヤブサの様に、飛びだして来る選手が居れば、それはプロレス界にとっても良い事ですから。

 

昔からプロレスを見ている人達は分かると思いますが、1990年代後半に開催された「J-CUP」「スカイダイビングJ」「J-クラウン」等の数々の伝説のジュニアのオールスター的な大会は、多くのスター選手を発掘したし、我々ファンにも多くの夢や興奮を与えてくれたし、物凄いワクワクしていたのを今でも覚えています。

プロレス界の状況も 周囲を取り巻く状況もあの時とは全く違いますが、もう一度あの時の様な感動と興奮と刺激を味わいたい物です。