新日本プロレスでは、一定の年齢になった辺りから第一線を退かされ、タイトル戦線にもほぼ絡ませてすら貰えない傾向にあります。
コンディションに関係なく 前座に追いやるのは、どうかと思っていたんですが、ここに来て新日本では活躍の場が余り与えられない第三世代の勢いが止まりません。
先日 小島聡がノアに出向きGHCヘビー級を奪取して まだまだ健在と言う事を知らしめてばかりですが、それに続けとばかりに今度はタイガーマスクが、全日本プロレスで世界ジュニアヘビー級を奪取しました。
6・19 全日本プロレスの大田区総合体育館で、王者・佐藤光留の指名を受ける形で世界ジュニアヘビー級に挑戦する事となったタイガーマスク。
現在の勢いを考えると 不利な感は否めなかったタイガーですが、腕を一点集中で攻められながらも、いつも以上に厳しく強いタイガーマスクが、そこには居ました。
いや これが本来のタイガーの姿と言うべきでしょうか。
見事にタイガースープレックスで、佐藤をピンフォールして新王者に。
2015年に獲得したNWA世界ジュニアヘビー級以来の7年ぶりのシングル王座戴冠となります。
新日本としても所属選手が、世界ジュニアを奪取したのは、これが初。
今回の王座戴冠は、GHCを奪取した小島の影響も大きいでしょう。
新日本の第三世代と言えば、永田、中西、天山、小島で括られる事が多いですが、年齢やキャリアで言えば出身団体が違うとは言えタイガーマスクも第三世代にあたります。
新日本で活躍出来ないのに、他団体なら活躍できると言うのは、少々思う所もありますが、チャンスさえ貰えれば第三世代もチャンスを掴みとれる実力は、まだまだ有ると言う事。
こうなってくると同じように、全日本に参戦して諏訪魔とバチバチやってる永田もまだまだ元気一杯なので、永田の三冠ヘビー級奪取も期待してしまいます。
(全日本ファンは期待してないと思いますが)
しかし ベテランの活躍は、選手生命の長いプロレス界に置いても 同年代の選手の発奮材料にもなるし、知名度もあるので客寄せにもなるだろうから、プラスになる面も多いと思います。
この王座奪回を機に、新日本でもベテランの扱いを見直してくれたら良いのですが・・・
ともあれ世界ジュニア王者となったタイガーの前には、田村男児とイザナギが現れて挑戦表明。
全日本Jr.の活性化に繋がる良い流れですね。
まだ23歳の田村には、全日本Jr.の未来として期待が持てるし、イザナギに関しては同一人物とされる”あのマスクマン”とタイガーは、対戦経験があり タイガーが勝利しているので当然リベンジを狙ってくるだろうから、どちらと闘っても面白くなりそうです。
しかし王者は「3人でやりましょう。新日本得意の3wayで」と提案。
これはこれで面白そうですが、現時点では未定で、タイトルマッチはどう言う形になるかは、まだ分かりません。
しかしタイガーマスクが、世界ジュニア王者になったと言う事は、新日本にベルトが流失したと言うだけの話ではありません。
全日本Jr.の活性化
新日第三世代の活性化
業界の同年代の選手の活性化
時計を戻したくない新世代の発奮
小島に続いたタイガーマスクの王座戴冠は、プロレス界にとっても良い流れを産み出しているかも知れません。