棚橋弘至の青天井エルボー

棚橋弘至が駆け出しの頃は、今では考えられない位に、とにかく様々な面から批判やブーイングを浴びまくっていた物です。

その理由の一つとしては、棚橋自身が憧れの存在とする藤波辰爾や武藤敬司の技のコピーが多かった事も挙げられます。

 

憧れの選手や 師匠の技を使う事は多かれ少なかれ殆どの選手がやっている事だと思いますが、当時の棚橋はまだまだ実力が追い付いていなかったのに、偉大な先輩の物真似に走ってしまった事が要因だったんじゃないでしょうか。

棚橋がブーイングの対象になっていた原因は、勿論それだけで有りませんが技のコピーに走っていた事自体は、別に全然構わないと思うんですけどね。

 

ただコピーで、止めて欲しかったのは、青天井エルボー

棚橋の事は今でもファンで、若手の頃からずっと応援してましたが、それでも青天井エルボーだけは止めて欲しかった。

何故ならばカッコ悪いから。

 

棚橋がかつて付き人を務め尊敬する先輩の武藤敬司は、フラッシングエルボーと言う独特なフォームから繰り出す光速のエルボードロップを得意としていました。

棚橋のは、完全なコピーではなく、それを自分なりにアレンジを加えて使用してみたのが青天井エルボーな訳ですが、セントーンの様に垂直に高く飛んで、手足をバタバタさせながらエルボードロップを落とすと言う・・・まぁ何と言うかアレンジを加えた事で、本家より数段カッコ悪くなってしまったんですよね。

 

これならば素直に完全な真似をした方が良かった様な気がしないでも無かったんですが、あのフラッシングエルボーは武藤のキレと身体能力あってこその物なので、正直なところ棚橋に完全なコピーは難しかったでしょう。

それを思うと一応アレンジを加えた青天井エルボーで、良かったのかも知れないし、自分なりの色を出そうとしていた事は、評価できると思います。

 

ここからのサマーソルトドロップに繋ぐのが定番の流れで、個人的には、スピーディーな良い連携だと思ってたんですが、まぁこれも「技が軽い」だのの批判の的になってましたね。

 

ただ やはりドタバタしてる感じのエルボードロップなので、棚橋は大好きなんですけど、青天井エルボーだけはどうしても好きになれませんでした。

いや、ほんと棚橋は大好きなんですけどね。