プロレス界では仲間割れし筈の2人が、再タッグを結成したり 解散したユニットの一夜限りのタッグチームやユニット復活は良くある話です。
しかし ここでまさかの”元サヤ”
何と全日本プロレスの諏訪魔が、3月21日の大田区総合体育館大会に参戦するTARUの呼びかけに応じて、近藤修司、KONO、歳三を入れた5人で、かつて全日本で暴れまわった極悪軍団ブードゥー・マーダーズを結成すると言うのです。
全日本的には懐かしい顔ぶれのメンバーが揃う事になりますが、まさか諏訪魔を交えてのVMとは、流石に想像はしていませんでした。
元々VMが結成されたのは、2005年の全日本マット。
多くの外国人選手を要する極悪ユニットで、武藤敬司らも相当 手を焼いていた一大勢力でしたが、2006年当時 未来を担う存在だったとは言え、まだまだ若手に過ぎなかった諏訪間幸平のVMの加入には驚かされた物です。
リングネームを本名の諏訪間幸平から諏訪魔に変え、髪の毛を赤色に染め上げ ヒールに転向した事で、リミットの外れた諏訪魔は一躍トップグループにその身を置く事になります。
しかし2008年にVM脱退し、諏訪魔は全日本本体と合流して、VMも2011年に解散となり全日本マットから姿を消しました。
リングネームに関しては、VM脱退後も諏訪魔のままだったので、多少の違和感はありましたが、その後の諏訪魔の躍進はご存知の通り。
その現在の全日本で確固たる地位を築いている諏訪魔が、何故今更ヒールユニットのVMに再加入なのか?と言うと、やはり若い世代の台頭がそこにはあるのでしょう。
現時点では、宮原健斗やジェイク・リーら若い世代が、中心となって全日本を支えていますが、勿論 諏訪魔にもまだ そこに割って入るだけの力は有りますが、どうしても話題の中心に来るのは新世代の闘い
諏訪魔としては、まだまだ若い世代には全てを任せられないと思っているだろうし、存在感でも話題でもリング上の闘いでも自分が全てを持っていってやる!と言う想いも当然あるでしょう。
その状況下でのTARUの参戦ですから、かつて自分をブレイクに導いてくれたVMに再加入となったのも分からない話ではありません。
「肩書の仕事に就くとストレスがたまるやろ。良い子ちゃんしろいうのは似合わんぞ。どうや、そろそろ爆発してもええんちゃうか?」とTARUの勧誘に対して。
「俺をプロレスラーにしてくれたのはVM。全日のVMはヤバイと業界に響かせたい。宮原やジェイクにピントが合ってる全日ファンの見方をぶっ壊してやる」と諏訪魔はそれに呼応する形で、VM再加入となりました。
分からなくも有りませんが、今の諏訪魔の地位でVMに加入すると言うのは、かなり思い切った行動で、エースとしての立場は宮原に譲って ある程度フリーな立場で動けるから今だからこその決断ではあると思います。
しかし他団体で例えるなら 棚橋弘至が鈴木軍に・・・
丸藤正道が金剛に加入する様な物でしょうか??
そう考えると凄い事ですが、だからこそ面白い展開になって来たなとは思います。
諏訪魔も相当の覚悟を持ってのVM加入だろうから、とにかく今後の展開が楽しみです。 出来る事なら再び髪を真っ赤に染め上げて あの頃の諏訪魔を彷彿させる姿で登場して来て欲しいですね。
「全日本の50年を振り返ってもVMのバイオレンスさは凄い物があった。今の全日本にバイオレンスさがあるのか?」と語っている様に、宮原やジェイクがこれから作る全日本と、諏訪魔が作ってきた全日本の歴史の闘いでも有るかも知れません。
勿論 諏訪魔もこれから新しい全日本の歴史を作って行く事に変わりは無く、全日本50周年と言う記念イヤーに、誰が深く名を刻む事になるのか・・・目が離せそうにありません。