遂に幕を明けた1.8 横浜アリーナの新日本プロレスvsNOAHの全面対抗戦。
第0試合が終わって 新日本が1勝1分けとリードする中、本戦の第一試合となったのは、10人タッグマッチ。
後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHI、田口隆祐、マスター・ワトvs原田大輔、大原はじめ、稲葉大樹、稲村愛輝、岡田欣也
これだけの人数になると 一人が飛び出してくるのは、なかなか難しい事ではありますが、対抗戦となると一気に飛躍する絶好の機会。
選手達からすれば これを逃す手は無い筈です。
対抗戦の歴史を振り返ってみても、血気盛んな選手や 名を上げたい若手がブレイクへの足がかりとして、飛び出て来るのは良く有る事です。
この試合でも早くも出て来ました、
稲村愛輝
彼の試合は何度も観た事がありますが、やはり稲村は大きく強い。
キャリアは3年4ヶ月とまだまだ浅いですが、182cm115Kgと立派なヘビー級の体格を持ち巨大なタイヤを担ぐ プロレスラーらしい稲村は、あのKENTAにも認められた存在。
何と新日本が誇るハードヒッターの石井と真っ向からブツかり合います。
何度も打撃を撃ちあい、タックルでブツかり合い、ジェフ・コブを思わせるスクワット式のブレーンバスターまで放っていきます。
10人それぞれが、得意の技を次々と繰り出し 個性を発揮して行きましたが、その中でも最も輝いたのは、両軍合わせて圧倒的に稲村でした。
稲村と石井の激突は、見応え充分でこの試合のハイライトと言っても良い内容で、この対決だけでもPPVを買った甲斐があったってもんです。
試合は終盤に狙いを定められたYOSHIが、NOAHチームの波状攻撃を受けまくりましたが、最後は岡田を若手扱いで逆エビ固めでガッチリ固めて 余裕を残しての完勝。
稲村が目立っていただけに、同期の岡田はメチャクチャ悔しいでしょうが、本来なら岡田位のキャリアなら IWGPタッグ王者のYOSHIにあの内要で負けるのもしょうがない事です。
これから もっともっと強くなって、いつの日かリベンジすれば良いんです。
対抗戦の勝敗としては大事な第一試合は、新日本の勝利に終わりましたが、試合後も冷めやらぬ石井と稲村。
もし対抗戦が、この後も継続するのであれば石井vs稲村は間違いなく凄まじく熱い試合になります。 この日の攻防もまるでNEVER無差別級選手権が行われているようでした。
稲村の潜在能力は、NOAHファンならば誰もが知っていましたが、ここまで飛び出て来るとは・・・稲村に足りないのは、もはやキャリアだけじゃないでしょうか?
稲村は、この対抗戦で確実に爪痕を残しました。
新日本しか見ないファンにも、この日対戦した石井にも、確実に稲村の名前は刻まれた事でしょう。
この稲村の大爆発だけで、NOAHサイドには対抗戦に打って出た意味も有ったと思います。
まだ29歳と若いし、このまま成長を続けて行けば、稲村愛輝がGHCヘビー級王者になる日も そう遠くない未来なんじゃないでしょうか?