初代NEVER無差別級王者が誕生した日

かつて新日本プロレスには、若手の育成の為に他団体からも若手を集め、若手主体の興業であるNEVERと言う大会が、内藤哲也を中心として定期的に開催されていました。

 

それがリニューアルされたのが、2012年10月5日の事で、大会名のNEVERを無差別級のタイトルとする事が発表されました。

この当時は、この新王座設立には賛否両論でしたね。

IWGPヘビー級とIWGPインターコンチネンタルと当時の新日本には、既に2つのベルトが存在していたから、この批判の声もまぁ当然でしょうね。

しかし無差別級と言う事なので、個人的には期待感も有りました(実際にはそこまで無差別級な扱いでは無かったけど・・・)

 

若手主体の大会のタイトルと言う事で、もう少し昔に存在していたIWGP U-30と同じ様な扱いなのかな?と思っていたのですが、初代王者を決めるトーナメントの発表された参加選手を見ると 正直NEVERと言うタイトルの存在意義が揺らぐものだったかもしれません。

タイトル化については、内藤が再三訴えて来た事が実現した形なので、内藤の出場は大前提だったと思うのですが、まさかの内藤哲也の欠場

まぁ これは怪我による欠場なので、しょうがない事ではあるんですが、初っ端から内藤が出ないんじゃ いきなりケチが付いた感はあります。

 

石井智宏

高橋裕二郎

YOSHI-HASHI

キャプテン・ニュージャパン

KUSHIDA

田口隆祐

高橋広夢

BUSHI

カール・アンダーソン

田中将斗

旭志織

関根龍一

滝澤大志

ヒロ・トウナイ

佐々木大輔

真霜拳號

結局以上16選手で、王者決定トーナメントが11月15日と19日の二日間に渡って行われる事となります。

 

今 見ると中々のメンバーですが、この時点で既に若手じゃない人も何人か混じっているし、そもそものNEVERの理念その物が、怪しくなってなってきています。

トーナメント準決勝で実現した田中将斗vs石井智宏なんかは、バチバチの好勝負なんですが、若手の底上げを目的としたNEVERとは、何の関係も無い対戦ですよね。

まぁ トーナメントなんで、組みあわせに関してはしょうがない部分はありますが、それに輪をかけて「NEVERとは何ぞや!?」なカードになったのが決勝戦の田中vsアンダーソン。

 

まさか初代王者決定戦が、他団体の選手vs外国人選手になるとは・・・

参加メンバーを見たら 田中が断トツで優勝候補なのは鉄板なんですが、実際にこんな感じになるとは、思いもしませんでした

 

結局優勝してNEVER無差別級初代王者となったのは、田中将斗

田中は言うまでも無く素晴らしいレスラーです

田中本人に何の文句もありませんが、初期の若手の底上げを理念としていたNEVERとは、ちょっと違うよな・・・・と思いつつもこの初代王者の防衛ロードで、NEVERの方向性が定まった様な気がします。

その後 石井智宏や真壁刀義、柴田勝頼 バチバチを信条とするレスラー達が挑戦し 王座の歴史を作りNEVERの色を作り上げました。

 

初代王者が他団体と言うのも なかなかのサプライズですが、NEVERに色付けをして今や新日本にとって無くてはならないベルトにまで成長させたのは、初代王者・田中将斗の存在が大きかったと思います。

 

2012年11月19日は、初代NEVER無差別級王者が誕生した日でした。