DOUKIのスープレックス・デ・ラナ・ルナ

DOUKIが2019年に新日本プロレスに参戦して来た時は、その独特な技の数々に驚いた物です。

 

そのDOUKIの必殺技と言えばスープレックス・デ・ラナ・ルナ。

オリジナルのネームですが、ザックリ言うとフルネルソンで持ち上げてから一旦静止してタメを作ってからドラゴンスープレックスで叩きつける、いわゆる2段階式ドラゴンスープレックスです。

 

この技自体は、DOUKIの完全オリジナルと言う訳では無く他にも同系の技を使う選手は居ますが、気になる部分が一つあります。

フルネルソンで持ち上げた際に、田口隆祐のどどんの様に、掛けられた相手が何故か両足を折り曲げて 掛け手の腰に引っ掛けるんですよね。 普通にドラゴンスープレックスをされた時に、そんな動きをする選手は絶対に居ないのに、二段階式になると突如発生する謎の動作。

そんな事をいちいち気にしてたらキリが無いかも知れませんが、どうしても毎回見る度に気になってしまいます。

 

しかしDOUKIのスープレックス・デ・ラナ・ルナは、最終的には同じ二段階式ドラゴンスープレックスなのに、両足を掛ける不自然な動作を ごくごく自然な流れで、全く不自然に見えない様にしているんですよね。

DOUKIの場合は、うつ伏せに倒れている相手の胴体をクラッチしてリバースパワーボムの要領で抱えあげる為に、その時点で既に相手の両足で胴体を挟まれるような形になっています。

そこから上半身のみをフルネルソンにクラッチを切り替えてドラゴンスープレックスに移行する仕掛け方なので、他の選手の同型の技に比べて かなり自然な流れにはなっています。

 

ただ2段階式なので、どうしてもスピード感に欠ける部分は有りますが、この入り方は、なかなか面白くて良く考えられているなぁと思います。

そして何と言っても素晴らしいのは、相手を押さえ込む美しいブリッジ。
見かけに寄らず物凄い柔軟な身体なので、ブリッジ一つを取っても説得力がありスープレックス·デ·ラナ·ルナが必殺技であるのも納得です。

 

ヘビー級相手でもこの技を仕掛れるパワーを持ち合わせているのも大きな強みですね。

DOUKIのスープレックス·デ·ラナ·ルナと言う技は、例え同型の技でも ほんの少し仕掛け方を変えるだけで、全く違う見方が出来る…と言うのを示した技かも知れません。