帰ってきたACE

7月25日の新日本プロレス 東京ドーム大会。

メインイベントのIWGP世界ヘビー級選手権は、飯伏幸太の欠場を受け 前日になってもカードが未確定のままで、代打として棚橋弘至の出場が決まったのが、何と当日の10:00。

これは、なんとも前代未聞の事態ですが、例え代打出場の棚ボタ式とは言え、遂に棚橋弘至がドームのメインに帰ってきました。

IWGPに帰ってきました。

 

確かに棚橋のメイン出場は、飯伏の欠場が要因ですが、それでも前日にKENTAを倒し結果を出した事。他の選手は声を挙げなかった中で唯一「準備できてます」と声を大にした事。

上半期には、当時NEVER王者だった鷹木信悟から、NEVERを奪っているのも大きいかも知れません。

それら全ての要因がドーム出場に繋がり、自ら動いた事で掴み取ったチャンスだと思っています。

 

かくして迎えたメインイベント。

棚橋は躍動しました。

全盛期とまではいかないまでもコンディションも例年になく良い状態で、試合終盤の飯伏の想いを乗せたカミゴェからのハイフライフローやドラゴンスープレックス二連発は、棚橋が王座奪取か!?と思わせた瞬間でした。

 

しかし新日本の現在進行形

王者鷹木は強かった。

棚橋の猛攻を何とか凌いだ上で、一気に大技と打撃で畳み掛けると ラスト·オブ·ザ·ドラゴンで、粘る棚橋を一気に振り切りました。

 

結果だけ見れば敗戦。

またもやチャンスを物にする事は出来ませんでした。

 

しかしドームのメインから外れ カードからも漏れてしまった棚橋が、ドームのメインにまで戻ってきました。

しかも王者と互角に渡り合ったのだから、棚橋復活の日は近いでしょう。

「100日後に仕上がる棚橋」計画まで、まだまだ時間はたっぷりあります。

 

今回は、棚ボタでのメイン抜擢でしたが、次は自らの力のみでドームのメインを勝ち取る事を…そしてIWGP世界ヘビー級を獲る事を願っています。

 

「また這い上がる」

棚橋は試合後にそう言いました。

思えば棚橋のプロレスラー人生は、順風満帆になんか来ていません。何度も壁にぶつかり 叩き潰され その度にいつだって棚橋は這い上がって来ました。

それがプロレスラーの本質であり、棚橋の生き様その物でしょう。

今回もきっと棚橋は、這い上がって来る筈です。