1994年のJ-CUPによる一時凱旋で、今まで一回の若手ながらも あっという間にプロレスファンの間に、その名を知らしめたハヤブサ。
そのハヤブサが、翌年には本格凱旋を果たし 当時はまだ軽く見られていたインディーの選手ながらも スマートな見た目や定番ムーブ。 そして美しいフォームから繰り出す華麗な空中技は、絶大なインパクトを与え後年のプロレス界にも大きな影響を与えました。
中でも数ある1995年に初公開された ハヤブサ最上級の必殺技でも有るフェニックスプラッシュは、物凄い衝撃でした。
そもそも このフェニックススプラッシュは、かつて1981~1983年の現役時代に初代タイガーマスクが、タイガートルネードプレスの名称で、考案した技だと言われています。
しかし考案はしたものの完成には至らずに、実戦で使われる事は無く初代は最初の引退をしてしまい 幻の技となってしまいました。
ファイヤーバードスプラッシュすら無かった時代に、それに半捻りを加えた技なんて本当に考案されたのか?・・・と思う部分は、確かに有りますが、もしかしたら噂に尾ヒレがついたか・・・話が独り歩きして勝手に大きくなっていたか・・・と言う可能性も有りますが、一応は初代タイガー考案と言うのが定説です。
しかし この話自体も明らかになったのは後年の事で、1990年前半には、獣神サンダー・ライガーが、スターダストプレスの名称で技を完成させ その存在をマスコミに仄めかします。
ただライガーには、同じコーナーからの奥の手であるシューティングスタープレスがあるので、そちらを優先的に使用
「シューティングスターが返された時に、スターダストプレスを使う」と公言。
周囲の期待が高まるのですが、シューティングスター自体が、滅多に出さない奥の手 しかも出せば100%の確立でフォールを奪っていたので、スターダストプレスが初披露される事はありませんでした。
ライガーとしてデビューしてからシューティングスタープレスを出したのは、たったの4回なのに、その上フォールを返された時・・・って ハードル高過ぎるだろ!!
案の定ライガーはスターダストプレスを出さず仕舞いで、完全に幻の技と化してしまい、そこから時は流れ1995年。
鮮烈な凱旋を果たしたハヤブサが、いつまでも経ってもスターダストプレス公開に踏み切らないライガーより先に、フェニックスプラッシュの名称で実戦投入してしまい プロレス界には、ハヤブサの最上級の技として記憶されてしまいました。
早い物勝ちなので、これはこれで全然OKです。
翌1996年には、ハヤブサから遅れて ライガーもスターダストプレスをようやく初公開したのですが「ハヤブサが先に出したので僕のはこれで良いです」と現在の良く知られているスターダストプレスの形に改良したと説明。
個人的には、これも事実ではないと思っています。
そこまで身体能力が高くないライガーが、半捻り式の450°回転なんて芸当が出来るのかな?と半信半疑なので、事実は少し違っていて 後付けで実はハヤブサの同系統だったけど敢えて改良した・・・と言う事にしたのだと思っています。
まぁ真実は分からないですけどね。
何にせよプロレス界に突如現れたニューフェイス・ハヤブサによって世に送り出されたフェニックスプラッシュは、初公開から26年経った現在でも色あせる事無く様々な選手に、最高難度の最上級の必殺技として使用されています。
技のインフレが激しいプロレス界で、これって何気に凄い事ですよね。
様々な選手が使用するフェニックスプラッシュですが。それだけに各選手のを比較してしまいますが、やはり本家ハヤブサがフォーム等見ても抜きん出ていたと思います。
ハヤブサの抜群の身体能力を活かした技で、コスチュームのヒラヒラが靡く姿も異常なまでに格好良かったので、ハヤブサの技として本当の本当に、最上級の技でした。
あれを見せられたら他の選手が、真似したくなるも当然ですよね。
FMWでのビッグマッチでは、フェニッスクススプラッシュで決める事が多かったし ベストバウトと称されるミスター雁之助との世界ブラスナックル選手権でのフィニッシュ。
全日本プロレス参戦時に、秋山準に炸裂させた時は感動すらしました(カットされましたが)
そんな数々の名場面を生み出した ハヤブサのフェニックススプラッシュをもう二度と見れないと思うと残念でなりません。