新日本プロレスは12月15日、プロレス業界団体「日本プロレスリング連盟(UJPW)」を立ち上げると発表した。
現在の日本マット界には、様々な団体が存在しますが、それらを纏める機関などは無く ルールや規定等は各団体がそれぞれ独自の物となっていて、まぁ言っちゃえば各団体が好きなようにやっていると言う事ですね。
コロナ禍の時の様な深刻な状況に陥った際にも、これまでは政府・自治体と連携する窓口がなかった事からプロレス界は非常に苦しい時期も続きましたが、選手の安全面確保や、他業界からの選手斡旋のパイプ確立、業界に対するイメージ改善など・・・まぁこれらを最重要課題とした業界の問題点は永らくありました。
そんな現状に一石を投じる為にか、急遽もちあがった日本プロレスリング連盟の設立。
今回の連盟には、新日本プロレスを初めとして、全日本プロレス、ノア、DDT、ガンバレ☆プロレス、大日本プロレス、ドラゴンゲート、スターダム、東京女子プロレスの9団体が参加する事が予定されています。
他の連盟加入団体に関しては、現在打診を行なっている状況で、これからも増えていくと思われます。
こういった統一機構を作るのは非常に良い事だと思います。
大賛成です。
でも第一に思ったのが、これ大丈夫?
三沢光晴が事故で亡くなった時
コロナ禍になったばかりの時
その時にも連盟やコミッショナーの発足の動きはありましたが、いずれも気が付いた時には無くなっていて実現に至った事は一度も有りません。
また自然消滅しちゃうんじゃないの?
これと同じ感想を持っている人は多いと思います。
グローバル・レスリング連盟(GPWA)とか規模の違いはあれど、似た様な連盟は過去に存在しましたが、やはりいつの間にか無かった事になっていますよね。
引退したレスラーのサポートや歴史を残す事を目的として、2020年に発足した日本プロレス殿堂会ですら現在は、ほぼ機能していないのが現状。
やはり こういうのは難しいんでしょう。
最近ではオールトゥギャザーやJr.フェスティバル開催もあり、団体間の垣根は確実に取り払われてはいますが、連盟とたった一回の興行では明らかに訳が違うので、多くの団体が絡むとそこには利権も存在するし、思想や方向性の違いも出て来ます。
今までの連盟や何度か立ちあがった計画も それらが原因で消滅している事を考えると やはり簡単な話では無いんでしょうね。
こういった連盟を設立するとなると それを纏めるリーダーは絶対に必要になる訳ですが、初代会長には新日本相談役の坂口征二氏が就任。
事務局長を新日本会長の菅林直樹氏が務める事も決定。
これはこれで、また問題もありそうですね。
人望的に坂口さんや菅林さんには何の問題も無いんですけど、連盟トップを新日本で固めるというのは、他の団体からも不満が出るかもしれませんし、そこに不公平感も生じるかもしれません。
業界最大手の新日本が中心になって指揮を取るのは良い事かも知れませんが、あくまで連盟参加団体が公平な立場で居られる事が望ましいと思います。
連盟に参加していない団体が、不遇な扱いを受けない事も望みます。
連盟自体は良い事ですが、そこに加入する事だけが「100%良い事」と言う訳では無いですからね。(もちろん連盟に参加したらしたなりのメリットは絶対に必要ですけど)
とりあえずは
歴史は繰り返す
プロレス界には良くある このパターンにならない事だけは祈ります。やるからには自然消滅することなく連盟としてちゃんと機能して、選手たちを・・・そして これからの業界を守って欲しいですね。