注目新世代対決を制したのは清宮!

新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」が15日の札幌大会で遂に開幕しましたが、その中でも個人的に最も注目の一戦であり 戦前の話題にもなった辻陽太vs清宮海斗が行われました。

 

戦前からノアの会場に現れ、揺さぶりをかける辻に対して、意に介さずとスルーを決め込んだ清宮。

両極端の2人でしたが、いざリングで向かい合うと、白熱した好勝負が展開される事となりました。

 

いきなりトペ・スイシーダで奇襲をかけた辻は、序盤こそ果敢に攻め込みますが、徐々に清宮も武藤敬司ばりの足攻めで、ペースを握り返していきます。

ここいらは辻がヤングライオンだった頃から、ノアのトップ戦線に身を置いて様々な強敵と闘ってきた清宮との経験の差でしょうか。 辻の豪快に技に苦しめられながらも、要所要所でフランケンシュタイナーで見事な切り返しを見せたり、決定打だけは避けながらペースを握らせません。

 

終盤に決まった清宮のタイガースープレックスは、勝負アリかと思いましたが、これを返した辻は見事でした。

しかし最後は、変型タイガードライバーからの変型シャイニングウィザードで、キッチリ3カウントを奪って ノアの清宮ここにアリを見せつける事に成功しています。

 

お互いの意地とプライドが、随所にみられた良い試合だったし、個人的にはこの開幕戦のベストバウトですね。

 

最初は辻の事を「ぽっと出のグリーンボーイ」と評していた清宮でしたが、辻の潜在能力を肌で感じた清宮は

辻陽太、ずっと眼中にないって言ってきたよ。アイツ、でもおかしいよな。元気があるというかもう、すげえよ。あいつ本当に、1選手として、日本のプロレス界の未来になってんじゃないの」と辻の実力を認める発言をしていました。

敗れた辻も 清宮の事は当然認めているでしょう。

 

G1はまだまだ始まったばかりなので、この先どんな展開が待ち受けているかは分かりませんが、このG1での再戦は2人がブロック突破をして決勝トーナメントに進出して、なおかつ決勝戦まで行かなければ実現しないので、ぶっちゃけ可能性は低いと言えますが、今後 団体の垣根を越えた新たなライバル関係が築かれていく事でしょう。

最も今は過酷なG1が、始まったばかりなので、終わってしまった試合と相手を振り替える余裕は無いでしょうから、今は共にケガをする事無くG1を完走する事に全力を注いでほしいと思います。

 

それにしても今回の清宮参戦は、本当に大きな刺激になりました。

正直な事をいうと今回の辻の敗戦は、何となく予想通りと言うか・・・新日本は昔から「他団体との同世代の初対決」は結構 敗ける傾向にありますから、清宮の格と実績を考えると、現時点ではこの結果は妥当とも言えます。

だからと言って再戦が組まれたとして、再び辻が不覚を取るとは限らないし、これから待ち受ける成田蓮や海野翔太との初対決も楽しみですし、どんな結果になるかも分かりません。

 

言えるのは、同世代でありながらノアでトップを張り、あの武藤敬司の魂を継承した清宮海斗のG1参戦は、新日本の新世代にとって とてつもなく大きな火種だと言うこと。

それが開幕戦での辻敗戦で、より如実なものになったと言えるだろうし、海野や成田にも益々火が着いたのは用意に想像できます。

それは単身乗り込んできた清宮も 辻の強さを感じているだろうから当然同じ事だと思います。

 

未来のプロレス界を担う新世代にとって 熱い夏は始まったばかりです!

若い選手達の一挙一投足に注目ですね。