外敵王者として、全日本プロレスの3冠ヘビー級王者に君臨する新日本プロレスの永田裕志ですが、次期防衛戦の相手として、まさかの同じく新日本の天山広吉を指名してきました。
永田は、2月に宮原健斗からベルトを奪取すると石川修司、T-Hawk、安齋勇馬と激闘の末に、V3を達成しています。
まぁT-Hawkは他団体だからべつとしても全日本としては、徐々に駒の無くなってくる中で、次期挑戦者と決定したのが青柳優馬。
紛れもなく現在の全日本の主力であり、全日本の未来でもある青柳は、全日本にとって最後の砦ともいえる存在。
全日本にはまだ諏訪魔とかも居ますが、ここで青柳が獲れないとなると全日本としては、ちょっと痛いですね。
永田も「いよいよ真打ちが出てきた」と青柳の事を評価する一方で、負ける気など当然なく、その次の防衛戦まで視野に入れていました。
その防衛戦の相手こそが、同じ新日本であり、同じ第三世代の天山広吉
「どうなるか分からないけど、もし全日本から誰も出てこずに俺が指名できるとすれば、天山も有りかなと。もう一回、天山にガーッときて欲しいのもあるし。コンディションによるけど、そこまで高めて欲しいよね。我々世代の力を見せつけましょうよって」
こう天山に呼びかける永田の言葉には「俺たちの世代でもう一度」と言うものを感じる事が出来ます。
確かに実現すれば嬉しいですが、これが実現すれば全日本としては悔しいなんてものじゃないでしょうね。
全日本がなかなかベルトを奪い返せないばかりか、新日本同士での3冠戦なんかになったら、それこそ全日本の選手は立場がありませんから。
青柳はますます追い込まれた形となった訳ですが、これで永田vs青柳がますます面白くなってきたとも言えます。
仮に永田が青柳に防衛して、天山を挑戦者に迎える場合は、気になるのはやはり天山のコンディションでしょう。
近年の天山は、シングルの数も激減しているし勝ち星にも余り恵まれていないし、お世辞にもコンディションが良いとも言えず、シングルのタイトル戦に関しては、2016年のNEVER無差別級王座戦にまで遡らなければなりません。
しかし永田は、そんな天山に対して「俺が3冠戦をやっていくうちに自分のかつての強さが戻ってきたように、天山もこの3冠を争う事で戻ってくるんじゃないかな」とメッセージ。
最近の若い選手やファンが知らない天山の本来の強さを、同じ時代を生きてきて誰よりも知っている永田だからこその言葉でしょうね。
永田vs天山の3冠戦は、果たして実現するのか?
これが実現するには、永田が青柳に防衛する事が大前提となるので、青柳には頑張って欲しいと思っているので少々複雑な気分ですが、やはり第三世代同士の3冠戦は見てみたいですね。
新日本の近年の流れでは、残念ながらこの2人がIWGPには挑戦する事すらも無さそうなので、第三世代同士の王座戦は、永田が3冠を持つ今こそが最後のチャンスかも知れません。
考えてみればIWGPを4回も獲った天山と、V10の防衛記録を樹立して2回IWGPを獲った永田なのに、IWGP王座戦では1度もこの対決は実現してないんですよね。
全日本ファンに「第三世代の王座戦なんか新日本で勝手にIWGPでやっとけよ」て怒られそうですが・・・
ここ数年のプロレス界は、新世代の台頭や世代交代が叫ばれていて久しいですが、敢えて時代に抗い奮闘するベテランの姿を見るのも選手生命の長いプロレスならではの醍醐味。
一気に天下を取りにいく青柳か
敢えて時代を逆行させる永田か
そして天山はどう応えるのか
団体と世代を跨いだ3冠戦は、どのような形で終わりを迎えるのか?