5.4全日本プロレス 後楽園ホール大会で行われた、春の祭典「チャンピオン・カーニバル(CC)」公式リーグ最終戦で、大波乱が起こりました。
今回のCCで優勝候補と黙されていたのは、当然のようにエース・宮原健斗。
今大会で優勝すれば、自身が永田裕志に奪われた3冠ヘビー級王座への挑戦権をゲット出来るだけに、王座を外敵に奪われた責任を感じている宮原ならば、なおの事 今大会にかける想いは、強かったでしょう。
しかし今年のCCに出場した選手達の実力や若手の急成長は、そんな宮原の想像を凌駕する物があったようです。
公式戦のラストとして組まれたのは、宮原vsT-Hawkの一戦でしたが、この日の他の公式戦の試合結果の損得点を加味すると この時点で、宮原、本田竜輝、青柳優馬、小島聡、T-Hawkが8得点で並んでいたので、宮原とT-Hawk・・・この試合の勝者が得点10で、ブロック突破する事になります。
宮原が最終戦まで残るのは、殆どの人が想像していたとは思いますが、T-Hawkがここまで奮闘するとは思っていませんでした。 彼のこれまで戦いぶりを見ていて実力は分かってはいましたが、それでも想像以上の活躍。
とはいえ前・3冠王者の宮原に勝つのは流石に厳しいだろうと思っていたら、宮原のブラックアウトには、ケルベロスで反撃するなど、一歩も引く事なく 膝には膝で応戦する真っ向勝負!
あの宮原と堂々と渡り合います。
そして最後は、必殺のナイトライドで文句のつけようの無いフォール勝ち。
大方の予想を覆して、堂々のブロック突破を決め、CC決勝進出を果たしました。
これで決勝戦は、芦野祥太郎vsT-Hawkという恐らく殆どの人が予想していなかったカード。
紛れもなく全日本にも新しい風が吹きつつあります。
当初 芦野は本田との決勝戦を希望していましたが、T-Hawkは全日本所属ではないとはいえ、この両者の一戦も充分に今までの全日本にはなかった新たな風景。
芦野は、諏訪魔や石川修司を倒しているし、T-Hawkも宮原を撃破。
宮原は現在34歳で、芦野とT-Hawkは共に33歳。 年齢でいえば宮原とは同世代になりますが、プロレス界における実績では宮原が飛び抜けているので、世代交代と言えませんが、現在の全日本プロレスの上位陣を崩しての決勝進出は、今の全日本に風穴を開けたと言っても良いでしょう。
芦野とT-Hawkの決勝戦も新鮮で楽しみではありますが、この試合の勝者が、永田の3冠王座に挑戦する事も含めて、今年の全日本プロレスは、明らかに違う景色をみせてくれています。
諏訪魔でも石川でも そして宮原でもない 芦野祥太郎や他団体ながらも全日本で活躍するT-Hawkが、全日本を益々面白く・・・そして熱くしてくれそうな予感がします。
新たな力の台頭は、どのスポーツでもやはりワクワクさせてくれますね!