清宮海斗に吹く団体内の逆風。失った信頼を取り戻すには・・・

オカダ・カズチカとの団体を越えた王者対決に、完敗を喫して一度は失意のドン底に落ちた清宮海斗。

戦前に煽りに煽った事もあり、一部のファンからは批判の声もありました。

しかし前向きな清宮は、完敗を受け入れ 気持ちを切り替えて”前を向いて進んで行こうと”決意を固めた所に、団体内からも清宮への批判の声が聞こえてきました。

 

清宮への批判に関しては、ジェイク・リーが真っ先に言及しており「お前には重荷だ。もう休め」と王座を明け渡す様に勧告していましたが、王者対決に敗れた清宮に取って代わって 自分が新王者になるという意味合いのものだし、ノアを主戦場にしているとはいえ ジェイクは外敵という立場

これとは対照的に、別ユニットながらも ノア所属の拳王が清宮に対して痛烈批判を展開。

  

清宮がオカダとの王者対決で完敗した後も、未だに王者であり続けている事に対して 「俺だったらいくら会社に止められようとも、ノアのトップとしての責任感からベルトを返上する。あそこまで格の違いを見せつけられての敗北は返上どころか、引退した方が良いんじゃないのか?」と余りにも非情な一言。

これに関しては、ノンタイトル戦の大事な試合で負けたからといって王座返上・・・というのは余り好きではありませんね。

 

過去には、新日本vs全日本の頂上対決で、川田利明に敗れた佐々木健介がIWGPを返上した例もありましたが、負けた方責任を取って返上するといっても、その時点では団体内で最強だからこそベルトを巻いている訳で・・・返上して責任を取るのではなく これからの闘いぶりと成長ぶり、そしてリベンジを果たす事が一番の責任の取り方なのではないでしょうか?

少なくとも「引退」は言い過ぎだと思います。

 

”返上や引退”を口にしたのはともかくとして、拳王が清宮に対して一番許せなかったのは、オカダ戦後の清宮が「力の差を感じた」と発言した事だと言います。

この部分は、拳王に同意する部分もあります。

完敗を完敗と認めずに「俺は負けてない!」と吠えるレスラーも多い中、清宮のあの発言は素直な感想だったと思うし、清宮の人柄も出ているのだと思いますが、仮にもノア最強の象徴であるGHC王者がIWGP王者との間に「力の差を感じた」と言ってしまっては

ノアよりも新日本の方が上

GHCよりもIWGPの方が上

と言っている様な物ですからね。

 

ジェイクが噛みついた部分も正にそこだった訳ですが、ノアのレスラーは皆がGHCを狙っている状況で、GHCを持っている本人がこれを言ったのでは、チャンピオン自らがノアの価値を下げてると他の選手達が感じてしまっても無理はありません。

ましてや昨年に拳王からGHCを奪ったのが清宮であり、今年の1月に激闘の末に拳王の挑戦を退けたのも清宮

実力を認めライバルと認めているからこそ、清宮だけの口からは、そんな言葉は聞きたくなかったのだと思います。

 

「あの言葉にノアの選手達はずっこけたと思うぞ。 原田大輔は苦渋の思いで引退するのに、アイツはあんな美味しいシチュエーションでよくそんな訳が分かんないこと言えるよな」

拳王の怒りは相当な物で、あれほど敵対していたLIJに対しても ここまで辛辣な言葉の数々は吐いて来なかっただけに、信頼していた男だからこその失望という感じでしょうか。

 

拳王にとって清宮もユニットが違う敵ではあるのですが、果たして清宮は拳王の信頼を取り戻せるんでしょうか?

今回ノア内で、清宮に対しての苦言を呈したのは拳王だけですが、もしかしたら同じ様な事を思っている選手は、他にも居ないとは言い切れません。

 

負けた事実も変わらないし、言った言葉も消えません。

ならばライバルからも信頼を取り戻すには、もう闘い続けるしか無いんです。

これがノアだ!これがGHCだ!というファイトを見せ続け、失った信頼を取り戻すしか方法は無いと思います。

 

これらの全てが、清宮の成長に繋がれば良いのですが、まずはジェイク・リーとの防衛戦が本当の意味での清宮にとっての試練の大一番となりそうですね。

ただそれは、単純に試合に勝つ事よりも険しい道かも知れません。

 

でも清宮ならば、それをも必ず乗り越えてくれると思います。