プロレスには数多くの技が存在しますが、プロレスファンならば、オリジナルのプロレス技を考えてみたと言う人は多いと思います。
武藤敬司のドラゴンスクリューが一躍脚光を浴びた時には、腕にやるドラゴンスクリューとかの安易な発想に辿り着いた人もいるんじゃないでしょうか?
恥ずかしながら僕もそれは考えた事はあります。
実際に腕へのドラゴンスクリューをやった選手もいるし、雪崩式、断崖式、リストクラッチ式、グラウンド式、一本背負い式など・・・様々な派生技が、世に出ましたが まさか首へのドラゴンスクリューまでもが出現するとは思いもしませんでした。
首へのドラゴンスクリューという とんでもない荒技を編み出したのは、ドラゴンスクリューを世に広めた本人である武藤敬司。
ブレーンバスターの体勢で持ち上げて、相手の両足をロープに乗せて完全に宙に浮いた状態にすると 片腕をロックしつつ、首を固定したまま勢い良く ドラゴンスクリューの様に自分の体を捻って相手をマットに叩き落すのがネックスクリュー。
相手の足をロープに乗せたスイング式ネックブリーカーと言えるかもしれませんが、スイングネックブリーカーは掛け手が身体を捻っても 結局は受ける方が自分の足で回っているので首へのダメージを幾らかは軽減出来ますがすが、ネックスクリューは自分の足は地に付いていないのに、完全に首を捻られて身体ごとひっくり返されるのだから 何気に首へのダメージが恐ろしい技です。
永田裕志のマジックスクリューにも似ており、どっちがパクリだ? と言われた事も有りますが公開自体は永田が間違いなく先。 しかし武藤のネックスクリューは腕をロックしていると言う相違点もあるし、マジックスクリューは変形のネックブリーカーなのに対して、ネックスクリューは首へのドラゴンスクリューと言う発想から来てるので、形こそ似ていますが そもそもの原点が違います。
ネックスクリューは、2008年のチャンピオンカーニバル公式戦の太陽ケア戦で初公開しており、元々首を痛めていたケアに致命的な大ダメージを与えており、これが事実上の決定打となっています。
あくまで繋ぎ技ではありますが、首にかかる負荷は相当な物だと思うし マットに落ちる時の角度も、これまたヤバくて まるでDDTの様な角度で落ちる事も有るので、フィニッシュになっても、何らおかしい事は無いかも知れません。
武藤の大一番での秘技として使用される技ですが、あの武藤があんな角度で相手を脳天から落とすと言うのが、少し意外でした。
首にドラゴンスクリューをしたら、強烈な角度で下に落っこちちゃった・・・武藤の事だから、これ位のノリでしょうけど。
数あるドラゴンスクリューのバリエーションの中でも危険度に関しては、最大級の部類に入る技でしょう。