悪に変貌を遂げたジュースのこれから

5.1 新日本プロレス福岡PayPayドーム大会のセミファイナルでは、IWGP USヘビー級王者決定戦として棚橋弘至vs石井智宏が行われていましたが、試合が終わった後に、リング上に立っていたのは新王者と予想外の男でした。

 

棚橋と石井の闘いに関しては、正に激闘でした。 まるで棚橋が石井の土俵に立ったかの様な闘かいを見せたかと思えば、石井がスリングブレイド、棚橋が垂直落下式ブレーンバスターと相手の得意技を使用する駆け引きを見せたりと王座戦と呼ぶに相応しい物でした。

最後は棚橋がハイフライフローで、石井を振り切りSANADAとの約束を果たして新王者となりました。

 

試合後には、石井への感謝の言葉を述べた所に、この日IWGPタッグ王者に輝いたばかりのチェーズ・オーエンズが現れ棚橋に詰め寄ります。

そう言えば昨年のG1で、当時USヘビー王者だった棚橋に、オーエンズは勝利しており挑戦濃厚の流れだったのに。その後 同じく挑戦表明をした同門のKENTAに先に挑戦権を譲った事で、棚橋も王座を失いウヤムヤになってしまった過去があるんですよね。

 

今年の1・4で棚橋は再びUSヘビー級王者に輝きましたが、その時はオーエンズの挑戦はなく、このまま無かった事になるのかなと思っていた所で、棚橋三度目の戴冠にして、ようやくオーエンズが動きました。

これはオーエンズが時期挑戦者で決定か!?と誰もが思った矢先に、棚橋の背後に目出し帽の男が!!

その男は棚橋の背後から、両腕を取ると一気にパルプフリクション!

 

この技はまさか?

男が目出し帽を脱ぎ捨てて 素顔を露にしましたが、そこに居たのは何とジュース・ロビンソンでした。

 

これは驚き。

ジュースはコロナ禍になって以来 ずっとアメリカで試合をしていて来日は途絶えていましたが、今年の4月になってから急に「新日本とは4月で終わり。プロレスをしたいという衝動はもうない」と新日本を退団とも取れる発言。

もしくプロレス界からの引退を示唆していたので、ジュースが観れる事はもう無いと思っていた中でのまさかのサプライズ登場。

 

あれは全てフェイクだったのか?それとも新日本の説得により、気が変わっただけなのか、何にせよすっかり騙されてしまいました。

まさかの急襲にダメージを受けた棚橋をアルゼンチンバックブリーカーで担ぎ上げると、そこから更に変形のフェイスバスターで叩き落として追い討ち。

オーエンズと共にバレットクラブの結束をアピール。

 

ジュースの新日復帰は嬉しいですが、まさかこんな形での復帰になるとは・・・

ジュースは棚橋のベルトを奪っていたので、恐らくは近い内に棚橋との王座戦も実現するかと思われます。

乱入すれば王座挑戦は、以前から物議を醸し出していたやり方ではありますが、少なくとも行動に移した時点でジュースは何かを変えようとしたと言う事。

 

自分の立ち位置を変えてでも現在の勢力図を塗り替えて、序列を崩し自らがトップにのしあがる為にバレットクラブ入りを決めたのでしょうから、ジュースの真価が問われるのは、これからになります。

ヒールになれば最初の内は、勢いもあるし仲間の加入も時にはあるだろうし それなりの結果とインパクトは残せるでしょうが、人数の多いバレットクラブでどこまで存在感を示せるかは、これからのジュースの活躍にかかっているでしょう。

 

ここまでやったからには、ジェイと並ぶくらいの存在感を放つトップヒールにまで登り詰めて欲しい物です。

陽気だったジュース・ロビンソンは、この日 生まれ変わりました。