3.17 新日本プロレス静岡大会で行われたニュージャパンカップ三回戦。
前年度覇者ウィル·オスプレイvsSANADAでは、身体能力の高い二人ならではの好勝負が期待されていたのですが、終わってみるとそこに待ち受けていたのは、戦慄の結果でした。
高いレスリングテクニックを持つ両者らしい攻防が見られたかと思えば、オスプレイの放ったその場飛びシューティングスタープレスに、剣山を立ててディフェンスしたSANADAの膝が、オスプレイの顔面を直撃!
苦悶するオスプレイ
これは完全なるアクシデントですが、ここから試合は激しさを増していきます。
最後は最近フィニッシュとしているヒドゥンブレイドを一気に振り抜き、SANADAを完全KOしてしまいました。
実質ここで既に勝負はついていたかも知れませんが、先ほどの顔面に膝を立てられた恨みか グッタリするSANADAに絡み付き そこから更に顔面に肘を何発も落としていくと言う非常な攻撃を見せます。
さすがに、これ以上は危険と判断したレフェリーが試合を止め、オスプレイのベスト8進出決定。
IWGPUSヘビー級王者になってばかりで今年こそは・・・と期待されていたSANADAでしたが「優勝したら逆にオカダさんをUSヘビー級に挑戦させる」と息巻いていただけに、残念な結果に終わってしまいました。
しかもヒドゥンブレイドでやられた?ダメージは思いの外深く「左目眼窩底骨折」と診断され翌日からの欠場も発表
復帰の時期は未定なので、王座返上にならなきゃ良いんですが・・・
一方のオスプレイに関しては、次戦はザック・セイバーJr.との英国対決が待っている訳ですが、それにしてもこのSANADA戦でのオスプレイを見ると、今まで見た事も無い位に強くて怖い姿がそこにはありました。
オスプレイと言うとどうしても華麗なファイトや 派手な技に目が行きがちですが、この日のオスプレイに関しては、そのイメージを凌駕する恐ろしさの片鱗を垣間見せたと思います。
今年になってからは、ストームブレイカーは極力使用を控えて ヒドゥンブレイドを正面からも叩き込んだりと とにかくエグい攻めを見せる様になっていたのですが、この日もSANADAに強烈な一撃をお見舞いして半失神に追い込んだにも関わらず その後のエルボー連打はゾクリとする程の非情な攻めでした。
オスプレイは、かつて物議を醸したリコシェとの試合では”サーカス”だの”曲芸”だの散々言われてしまいましたが、この試合を見てもそんな事を言える人は、もう居ないと思います。
オスプレイは華やかで、身体能力が凄いだけの選手ではありません。
今のオスプレイは「怖くて強い」そんな言葉がシックリ来る選手に変貌を遂げています。
オスプレイは前年度覇者で、当然2連覇を目論んでいるんでしょうが、正直今年のニュージャパンカップが始まった時は、オスプレイは強いけど幾らなんでも2連覇は流石に無いだろ・・・と思っていたんですが、このSANADA戦を見せられたら オスプレイの2連覇・・・ありそうな気がしてきました。
今のオスプレイは、どの選手に勝っても不思議ではありません。
2連覇・・・本当に有るかも知れません。