今でこそキャリアを重ね、飛び技の他にも重い打撃や殺気のこもった試合を見せる飯伏幸太ですが、若い頃の飯伏の試合は本当に凄かったと言うか、驚きの連続でした。
飯伏の試合を映像で初めて観たのは、2007年のNOAHの日テレ杯争奪Jr.タッグリーグに、丸藤正道と組んで出場した時の事です。
飯伏&丸藤と言う今考えると物凄いチームでしたが、当時の飯伏は超人並みの身体能力で、多大な期待こそされていましたが、まだまだ大きな実績もなく 線の細い一Jr.若手選手と言う位置付けでした。
だからこそ情報として飯伏の技は知っていても、動く飯伏を初めて観た時には想像以上で物凄く驚きました。
中でも驚いたのが、ムーンサルトムーンサルト。
相手のKENTAを仰向けに倒して、すかさず飯伏はコーナー最上段からムーンサルトプレスを放ちますが、KENTAがこれを転がって避けるとみるや、すかさず飯伏は両足で着地し間髪入れずに、その場飛びムーンサルトプレスで追撃して今度はヒットさせたのです。
このオリジナルムーブを初めてこれを観た時は「そうきたか！！」って感じで、そりゃあもう驚いたのを今でも覚えています。
ついでに、反対側のコーナーにスタンバイしていた丸藤が、おまけで続けざまに見舞ったフロッグスプラッシュも見事でした。
それにしても飯伏のセンスには、驚かされるばかりですが、正に飯伏の反射神経と運動神経を充分過ぎるほど活かした技と言えるでしょう。
威力に関しては、その場飛びムーンサルトプレスなので元々狙っていたコーナー最上段からのムーンサルトプレスよりは、落差が無い分だけ劣りますが、完全に避けられてしまうよりは確実にダメージを与えられるし、この躍動感は凄まじく 観客が興奮するプロレス的な立体攻撃をする事に、大きな意味があると思います。
”プロレス的”と言うならば、プロレスにつき物の”お約束”が、確かに大きな要素を占めている技では有りますが、2009年に飯伏が新日本に参戦して金本浩二と初対決した際には、ムーンサルトムーンサルトを仕掛けたまでは良かったのですが、事もあろうに金本は２発目を剣山でディフェンスしてしまいました。
飯伏の事を良く研究していた・・・と言えば聞こえは良いですが、初対決にして飯伏の見せ場でも有る持ち味を一つ潰しちゃうのは如何なものかと・・・
新日本ファンで金本ファンでしたが「そこは受けろよ！！」と金本ファンだけど本気で思いました（笑）。
ヘビー級に転向した現在では、もうこの技を見る事は出来ないのは残念な限りです。
ムーンサルト２連発なんて 体重も増やした分だけ膝にかかる負担も倍増するので、こればっかりはしょうがないですね。