自分の自信を持っている得意技に、様々なアレンジを加えたり、改良を加えたりするのは殆どのレスラーがやっている事。
それは内藤哲也の代名詞デスティーノでも同様で、滅多に見せた事はありませんが旋回式デスティーノと言うのも存在します。
この旋回式が、またカッコいいんです。
この技を見せたのは2017年
G1クライマックス決勝戦で、前年度覇者ケニー・オメガとの一戦です。
正に死闘と呼ぶに相応しい凄まじい闘いでしたが、試合終盤でオメガのバックエルボーを避けつつ コリエンド式デスティーノを決めたかと思えば、何とオメガの肩の上まで回転した時点で、大きく左側に旋回して 激しくオメガを叩きつけたのです。
縦回転からの横回転を加える旋回式デスティーノは、芸術的ですらありました。
ここから正調デスティーノに繋いで、死闘に終止符を打った訳ですが、旋回式と正調式のデスティーノの2連発は圧巻でした。
旋回式は、見た目の派手さもスピード感も説得力も全て兼ね備えていましたが、それでも今後、内藤の奥の手に成る事は無いだろう…とは思っていましたが、この時から数年が経った現在
旋回式は、やはり奥の手にはなりませんでしたね。
最近の新日本プロレスでは、拘りの技の派生技を持つ選手は数多くいますが、何故か変形の技は、余りフィニッシュに成り得ません。
雪崩式
旋回式
スライディング式
リバース式などなど
多様な変形式を使う選手は、これまで多く居た物の やはり最終的には正調の一撃でフィニッシュと言うのがお決まりのパターンでした。
一昔前なら、旋回させたりリバース式にさせるだだけで、付加価値が付いてワンランク上の技になってたんですけどねぇ。
正調式が基本なのは分かるんですが、中には正調式よりも明らかに強烈そうな技も複数あります。
強そうな方が、普通に強い技で良いと思うんですけどね。
特に旋回式デスティーノなんて、非常に素晴らしい技なので、これが単なる正調式に繋ぐための技になるのは、非常に勿体なく思います。
そもそも それ以前に、内藤が旋回式を余り出さないのも勿体なさ過ぎるんですね。