11月6日 新日本プロレスのエディオンアリーナ大阪大会で行われた 東京ドームに向けて最後のIWGP世界ヘビー級選手権。
鷹木信悟vsザック·セイバーJr.
戦前の予想通りの両者の力と技が、ぶつかり合う凄まじい激闘となりました。
ザックドライバーが決まった時はヒヤリとしましたが、王者として挑んだG1で屈辱のギブアップ敗けを喫している鷹木の方が、今回の一戦にかける勝利への執念が僅かに上回ったのか、ラスト·オブ·ザ·ドラゴンで難敵ザックをようやく仕止めました。
この一戦で分かった事は、王者鷹木はやはり強かった。
そして今回はギリギリの所で、負けたザックもIWGPを巻くに相応しいレスラーだったと言う事。
去年までのIWGPヘビー級選手権では、実現していない顔合わせが、今年に入って次々と組まれていますが、新日本もいよいよ新たな時代を迎えようとしているのをヒシヒシと感じます。
そして激闘を終え 疲労困憊の鷹木の前に現れたのは、4代目IWGPを肩に抱えたオカダ・カズチカです。
オカダの「四代目IWGPを僕にください」の発言を引き金に、両者の間には決して譲れない思いがあったのは確かです。
鷹木が元王者として世界ヘビーだけを見ているのは分かるし、オカダが旧IWGPを輝かせる為に、誰よりも尽力していたのは分かるので双方の思い入れは当然だと思います。
しかし鷹木も言っていた様に、現在の新日本はIWGP世界ヘビー級で既に動き出しています。
その事はオカダも分かっているからこそ旧IWGPは、あくまでも権利証の代わりとして 今この瞬間に王者である鷹木の前に現れたのでしょう。
IWGP世界王者 vs G1王者
この図式に代わりは無いでしょうが
「IWGP世界ヘビー級クソだせぇよ」
「IWGP世界よりG1王者の方が上でしょ」
かつてオカダは、こう言っていましたが、この場に現れた以上はIWGP世界ヘビー級を獲りに来たと言う事。
G1決勝で不完全燃焼に終わった飯伏幸太との闘い。
その再戦を実現させる証として、旧IWGPを挑戦権利証に代用したと言う事は、封印したベルトを持ち出した云々は置いておいたとしても、その権利を保持する以上は、IWGP世界ヘビー級を狙うと言う事に繋がります。
飯伏幸太を持つ為と言う大義名分はあるにせよ、ようやくオカダが本気でIWGP世界ヘビー級を狙いに来たと感じました。
オカダは、この日のセミで苦しい闘いでしたが、タマ・トンガを下し挑戦権利証の防衛に成功しており 鷹木との頂上決戦に向けて不安要素は何一つありません。
かつて鷹木とのIWGP世界ヘビー級王座決定戦に敗れたオカダですが、病み上がりな上に、ベルトに対して想いも執着心も全く無く、精彩を欠いていた あの時とはまるで違います。
今のオカダは心身伴に、充実しており 明確にベルトに、狙いを定めたからこそ
「これからはIWGP世界ヘビー級チャンピオンに変わって、G1クライマックス31チャンピオンが引っ張っていきますので、ご苦労様でした。どっちが本物のチャンピオンか、決めましょうよ」
と あくまでG1チャンピオンとして新日本を引っ張る事を強調している物の
G1とIWGP世界チャンピオン
この二つを手中に収めるとの宣言です。
オカダの本気が見えてきた事で、ドーム決戦が俄然 面白くなってきました。
ベルトを懸ける側の鷹木としても
「コイツも偉大なG1王者だ。G1クライマックスのチャンピオンか、IWGP世界ヘビー級のチャンピオンか、どっちが強いか、決めようぜ。場所は1・4東京ドーム」と迎撃宣言。
オカダの充実ぶりも凄いですが、鷹木もとにかく自信を持って欲しいです。
例えオカダが、旧IWGPを抱えていても
オスプレイが自作IWGPを掲げていても
真のIWGP王者は鷹木であり、王者としてコロナ禍に揺れる新日本の東京ドームやメットライフドーム大会を支えたのは、間違いなく鷹木信悟だったのですから。
2022年1·4 東京ドーム
IWGP世界王者とG1王者
様々な思惑が交錯する中、二人の頂点が、いよいよ雌雄を決します!!