丸藤正道のトラースキック

現在のプロレス界には、トラースキックの使い手は山程 居ますが、個人的にはその中でも一番好きなのは丸藤正道です。

決してフィニッシュになる技ではありませんが、試合を組み立てる技として 様々なバリエーションを駆使して あそこまでトラースキックを有効に使っている選手も居ないんじゃないでしょうか。

 

普通のトラースキックは、今でも頻繁に使いますが、最近では余り使われなくったバリエーションもあります。

 

ローリング式のトラースキックで、顔面を撃ち抜いた時は本当カッコ良かったです。

そこから、崩れ落ちて片膝をついた相手の顔面に対して またもやローリングトラースキック。

この高さだとトラースキックと言うよりは、ソバットの様な気もしますが丸藤が使っている以上は、便宜上トラースキックとなります。

 

更にうつ伏せに倒れた相手に、地面すれすれのの地を這うような、ローリングトラースキックを顔面に叩き込む この三連激はカッコ良すぎました。

最後のは水面蹴りに近い様な気もしますが、これも便宜上はトラースキックと言う事で(笑)。

 

丸藤のトラースキックは美しさもありますが、とにかくその使い方に驚かされる事が多々あります。

ブレーンバスターの体勢で持ち上げてから、前方に着地させて 間をおかずに叩き込むトラースキックにも驚かされましたが、個人的に一番驚いたのは背後からの一撃。

トラースキックは正面から打ち込むのが普通ですが、背後からフックの軌道で相手の顔面に叩き込む一撃を初めて見た時は、本当に驚きでした。

 

今でこそ、ウィル·オスプレイも使用しますが、あれは丸藤が元祖で、天才的な閃きにより編み出した変則的なトラースキックです。

しかし完全な死角と言うか、相手の姿すら、視界に入っていない状態で、顔面にキックが飛んでくるのだから、これは中々キツイ技ですね。

 

決して上背のある方では無い丸藤ですが、あのオカダ・カズチカの顔面にも背後からクリーンヒットさせていたのだから素晴らしいの一言。

よく足が上がるな…と(笑)

 

トラースキックの様な、単純な蹴り技でも魅せ方ひとつで、こうも変わると言う良い見本です。

昨今のプロレス技は既に、飽和状態にあると言いますが、それでも閃き一つで、新たな技やムーブを産み出す事は幾らでも出きると言う事ですね。