永田裕志が得意とするナガタロックシリーズ。
見た目は変形の足4の字固めですが、効果は膝十字固めの方が近いようです。
技の開発そのものは、ナガタロックⅡの方が先なのですが、ナガタロックシリーズに加えたのは、こちらが先なので本当だったら開発順でこちらがⅡの筈なのに、ナンバリング順でⅡにならなかった言う変わったパターンです。
初公開となったのは、WCWへ海外遠征に旅立っていた永田が、1998年に一時帰国した際の天山広吉戦。
当時第三世代でいち早く凱旋して、トップを走っていた天山と同じ形で、東京ドームでの凱旋試合です。
試合の方は可もなく不可もなく…と言った感じの試合でしたが、初公開となるナガタロックでのギブアップ勝ち。
一年前の東京ドームでは、壮行試合をして送り出されたヤングライオンが、天山に完勝できるまでになって帰ってきました。
でも…ちょっと待てよ?
ナガタロックと銘打ってはいるけど、これ形的には、グランドクロス200じゃね?
安生洋二の技じゃね?
ゴールデンカップスじゃね?
ミスター200%じゃね?
いや、技自体はカッコいいし、凄く良い技だと思います。
でも この3年前にあの安生のオリジナルホールドとして猛威を振るっていた技だけに、余りにも安生のイメージが強すぎたんですよね。
あの伝説の新日本vsUインターの対抗戦での出来事だから尚更です。
加えて安生のあの得意なキャラクターとビジュアルが真っ先に連想される技なので、ナガタロック…本当にそれで良いのか!?と思った物です。
でも当の永田からすれば、決して安生の真似ではなく 海外修行中のスパーリングの中で、偶然生まれた技だと言う事だそうです。
開発の経緯は、さておいても永田はナガタロックを必殺技として大事に使い、藤波辰爾や蝶野正洋から初勝利を挙げた時もナガタロックでした。
そして いつしか永田と言えば敬礼ポーズが、お馴染みになっていましたが、ナガタロックの体勢に入った際に敬礼をしてから倒れ込んで技を決めるのが、一連の流れになっていました。
最初は安生の二番煎じだった技でも、しっかりと自分のカラーを加える事で、永田らしさを出している辺りは、流石と言えますね。
しかし そんなナガタロックも ナガタロックⅡの登場により徐々に必殺技としての地位を追われる事になってしまうんですが…
やはり若手時代から使用してきたナガタロックⅡの方が、使いやすかったと言う事なんでしょうかね。