飯伏幸太が提唱したIWGP二冠統一問題は、あちこちで波紋を呼びましたが最近になって ある程度は落ち着いてきた様には感じます。
勿論ファンの中には、納得行かない人も多いでしょうが(自分もその一人です)選手の中で、反対派だったジェイ・ホワイトも「新たな歴史を作る」と考えを改めてみたり 内藤哲也は王座戦で負けた以上は、反対する権利もないと口を閉ざしたりで、選手間では飯伏に対する批判も少なくなってきました。
しかし そう簡単に飯伏を認める事の出来ないのが、オカダ・カズチカ
オカダからすればIWGPヘビー級の歴史は、レインメーカーの歴史と言っても良い位 常にオカダはIWGPヘビー級と歩いてきました。
IWGPヘビー級以外は意味がないと これまでは一切他のタイトルには興味を示さず、見向きもしなかった程のオカダとしては、IWGPヘビー級の歴史を消した飯伏は、どうしても許せなかったのでしょう。
飯伏の事を「邪神」とまで言う位なのだから 相当な物だと思います。
その中で開催されたニュージャパンカップ
ここで優勝して両国国技館で、飯伏からベルトを奪う事が出来れば 統一の話をもしかしたら白紙に出来た可能性もあったのですが、結果はまさかの一回戦敗退。
負けた以上はしょうが無い事かも知れませんが、自分の闘いの歴史や偉大な先輩達の歴史をも消し去った飯伏の事は、どうしても許せなかったでしょう。
オカダと飯伏の間には、微妙な空気が流れる様になります。
そして3月20日・21日の仙台大会2連戦
マッチメーカーが意図してなのか どうかは知りませんが、棚橋弘至に飯伏とオカダを加えた正規軍&ケイオス連合の最強トリオで、2連戦が組まれてしまいます。
カード的には、物凄く豪華で仙台のファンには、とんでもないボーナスですが、今の2人が同じコーナーに立って 果たしてタッグとして機能するのか?と言う不安は有りました。
案の定スムーズなタッチワークなど無く 飯伏が相手に自軍に押し込まれた時には、オカダは飯伏の背中を思いっきり叩くようなタッチで、半ば強引に選手権を奪います。 流石にこれには、飯伏もムッとした表情で叩かれた所を気にする素振りを見せます。
この後に、宮城県を震度5の地震が襲い 試合は中断
待機時間には、ベビーフェイス3人による記念撮影タイムで、会場の不安を和らげてくれる様なファンサービスを行なっていましたが、スリーショットでは中心には棚橋で、その脇を固めるのが飯伏とオカダ。
2人が横に並ぶ事は、最後までありませんでした。
そしてフィニッシュシーンでもオカダが、裕二郎に攻撃をしようとした所に、飯伏がオカダを突き飛ばす形で割って入り 裕二郎に攻撃を喰らわせると そのままカミゴェで、飯伏が一気に勝利。
この直前に棚橋とオカダの間でも 同じ様な流れはあったのですが、飯伏にやられたとなると オカダからすれば「良い所を横取りされた」感が強いのか、明らかに面白くなさそうな表情を浮かべ、勝ち名乗りもそこそこに一人で、サッサと花道を引き揚げてしまいます。
2日目もこんな感じで、オカダと飯伏の間には明らかに、どこかギクシャクした空気が漂っていました。
ハッキリと感情をぶつけ合っている訳では有りませんが、現在の2人の仲はかなり最悪な状況。
この状態を改善するとすれば、もう本当にオカダと飯伏がタイトルマッチで、直接闘うしか無いんじゃないでしょうか?
プロレスラー同士 肌を合わせれば分かりあえるかも知れないし、試合後にベルトを持っている方が、改めてベルトの処遇を決めれば良いでしょう。
統一は既に決定事項で、新ベルトも制作に入っているのであれば今更 覆すのは難しいでしょうが、それでも両者の確執を取り除くには、もうプロレスラーらしくリング上で決着を付けるしか無いと思います。
果たして2人の遺恨を清算する日は、やってくるのでしょうか?
この確執の着地点が、全く予想できません。