佐々木健介の逆一本背負い

佐々木健介と言えば2004年に、フリーになってから意外な持ち技が幾つか増えましたが、健介の全ての技の中で、個人的に一番好きなのは、逆一本背負いです。

パワースラムなんかも格好良くて好きでしたが、逆一本背負いは断トツで格好良かったですね。

 

健介はこの技を若手の頃から使用していましたが、パワースラムやラリアットに比べて使用頻度が、少なかったからか余計に貴重で格好良く見えたのかも知れません。

初めて映像で見たのは、1990年のIWGPタッグ戦での越中詩郎&飯塚孝之戦

これが今でも鮮明に、記憶に残っています。

 

走ってきた飯塚に対してカウンターで、決めた逆一本背負いは見事でした。

タイミングもスピードも全てバッチリで、今まで見た逆一本背負いの中で、初見にして これがベストだったのでは無いかと思います。

通常とは逆の腕を取っての一本背負いと言う 単純な発想ですが、それを形にするとこんなにも格好良くなるのかと驚いた物です。

 

1990年の凱旋帰国試合

1993年のヘルレイザーズとしてのデビュー戦

 

健介にとって大事な試合を逆一本背負いで、決めている事から健介にとっても大事な技だったと言う事が分かるでしょう。

しかし残念なのは90年代後半からは、走ってきた相手にカウンターで決めるのではなく 組み付いてロープに押し込んでからクイックモーションで決める形に変化した事。

いや このクイックモーション式も格好良かったし 相手からすれば次の動作を読み難くなるという側面もあるんでしょうが「やはりロープに振ってから」か「走ってきた相手にカウンター」の形で決める方が好きでした。

 

クイックモーション式の方が、本人的には使い勝手が良かったのかも知れませんが、両方を状況に応じて使い分けた方が良かったのでは?と今でも思ってしまいます。

 

そして更に残念なのは、健介が引退してからは使い手が途絶えた事。

良い技が公開されれば、すぐに誰かが真似をするプロレス界で、誰も真似をしないのがある意味凄い。

(知らないだけで、誰かが使ってるかも知れませんが)

 

逆一本背負いが、このまま陽の目を浴びなくなるのは惜しいので、誰かが継承して欲しいと本気で思います。

出来れば、健介の弟子にあたる

中嶋勝彦、宮原健斗、マサ北宮の

誰かが使ってくれれば嬉しいんですけどね。