スコットスタイナーのSSD

現在のプロレスには、様々な垂直落下式の技が存在しますが、その中でも初見の際のインパクト、危険度ではSSDが飛び抜けていると思います。

 

初公開は1994年 東京ドーム

スタイナブラザーズ vs 武藤敬司&馳浩

 

一進一退の攻防が続く中 試合終盤に差し掛かった頃 スコットが馳をブレーンバスターの体勢で、持ち上げると馳の体を反転させて一旦停止。

観客も少し捻りをいれた 単なるブレーンバスターと思っていたでしょう。

 

しかし一瞬の静寂の時が流れたあと

何と そのまま物凄い高角度からリバース・パイルドライバーの要領で、垂直に脳天から落としてしまいました。

 

これには場内騒然

まさか あの高さからあんな落とし方をするとは

 

馳が死んだ!

また 馳が死んだ!!

と思った人も少なくない筈です。

 

豪快で危険な技を使っていたスタイナーですが、まさかここまで危険技を使ってくるとは・・・・

 

衝撃でした。

 

これには、エプロンに居たパートナーの武藤もオロオロ

端から観ていてヤバいと思ったのでしょう。

 

結局 想定外の大ダメージを負った馳は、そのままツープラトン攻撃を受けて負けてしまいますが、逆にあれを受けた馳も凄いと思います。

スコットの本拠地WCWでも 怪我人続出した程の危険技ですから。

 

獣神サンダーライガーも これを観て絶対食らいたくない技 NO.1に挙げていました。

そう言っていたライガーも一度だけ SSDを使った事があり ウルティモ・ドラゴンからSSDで勝利して Jr.8冠選手権を奪取しています。

しかし試合後に、この技を使ってしまった事を激しく後悔したそうです。

 

それ程の技です。

 

2002年に久しぶりに、スタイナーブラザーズとして来日を果たし 当時若手の棚橋弘至に、SSDを仕掛けた事がありましたが、体勢に入るだけで場内が悲鳴に包まれる中 ブレーンバスターで抱えてから肩の上に担ぎ上げる形に改良されていました。

余りに危険過ぎる為に、落差を抑えて危険度を軽減したのでしょうね。

 

これは賢明な判断だと思いますが、こうして開発者のスコットが、改良を加えて使っていたのに、同型の技を名前を代えて使う選手達は、初期型のまま普通に使ってしまっているのが、なんとも・・・

 

怪我人だけ出さないようにお願いします。