激戦を終えたヒロムとハヤト。いつの日か宇宙大戦争へ

何が起こるのか分からないのがプロレス界なら、いつ誰と誰が闘うのかが分からないのも…いつ誰と誰が組むのかも分からないのもプロレス界。

そして ほんのちょっと前までは、誰も予想しなかった団体の垣根を越えた新たな流れが、誕生する事になるかも知れません。

 

10月15日 みちのくプロレス岩手・矢巾大会で行われた注目の一戦

IWGPJr.ヘビー級王者・高橋ヒロム vs 東北Jr.ヘビー級王者・フジタ〝Jr〟ハヤト

この一戦は、お互いが持つ王座こそ懸けてはいませんが、新日本Jr.とみちのくの頂点の証でも有るタイトルを保有する2人の対決は正しく 新日本vsみちのくの頂上決戦なので、両団体を観ている物からすれば、こんなにワクワクさせてくれるカードは、他に無いでしょう。

 

今年3月に開催された「オールスタージュニアフェスティバル」で、同じチームとして試合をした2人の試合後に交わした約束が、7カ月後の今 遂に実現した訳ですが、お互いに認め合いリスペクトの念を強く抱きあう者同士の夢対決は、29分を超える大激闘に。

ハヤトの強烈な蹴り技が、何度も何度もヒロムの身体に叩き込まれましたが、ヒロムも良くもまぁ あれを全て受けきった物です。

それに応える様に、更に強烈な打撃を打ちこむハヤト

それを更に受けてみせるヒロム

 

お互いの意地と トップとしてのプライドが激しく交錯する 熱く素晴らしい試合でした。

ハヤトの必殺K・I・Dを何とか凌いだヒロムは、猛反撃に転じTIME BOMBからヒロムちゃんボンバーをこれでもかと5連発。 そして渾身のTIME BOMBⅡで激戦の終止符。

熱戦を制したのはヒロムでした。

 

それにしても今年のヒロムの精力的な活躍は凄いですね

王者であるにも関わらず軽いフットワークで、様々な団体に参戦をして話題を提供して盛り上げている他に、GHCJr.ヘビー級王者のAMAKUSAを撃破し 今度は東北Jr.ヘビー級王者のハヤトまでも撃破と他団体を相手にした時のヒロムの快進撃は、留まる所を知りません。

 

そして お互いをリスペクトするハヤトとの試合後には、最大級の賛辞。

 「命をかけて戦ってくれてるハヤト選手は、宇宙一かっこいいです。凄かった、面白かった、楽しかった。毎日、毎日、生きるか死ぬかでリングに上がってるあなたの事、本当に今日カッコいいと思いました。そして実際、リングで戦って凄い感じました。これが生きてるんだ、これが本物のプロレスかも知れない。これがプロレスの形なのかも知れない。そう思えました」

ヒロムにここまで言わせるなんて、ハヤトはやっぱり凄い選手です。

デビュー戦の時から、ハヤトには注目していましたが、J-CUPの金本浩二戦で、その「凄さ」を目の当たりにしてから本当に、彼には期待していました。

それだけに、あの病魔だけが残念でなりませんでした。

 

しかし ハヤトは帰ってきて こうして今もリングに立ち続けています。

「あなたとやりてえと思って、車いす生活を乗り越えました。こんなにカッコいいヤツに負けたまま終わるのは、とてつもなく俺っぽくないので、あなたを追いかけて、勝つまで引退しないでおこうかなって思える試合ができて、マジで幸せです」

とハヤトもヒロムには、最大級の敬意を示しましたが、何て言うか・・2人ともカッコいいですね。

団体対抗戦の敵意剥き出しのバチバチした感じも良いけど、こういう最初からリスペクトを全面に押し出しての技術の競いあいみたいな試合も良いもんですね。

 

首の骨折という大怪我を乗り越えて復活してきたヒロムだからこそ、癌にも負けずリングに戻ってきたハヤトには、人一倍強い思いもあったのでしょう。

きっと2人とも死ぬ程プロレスが好きなんでしょうね。 つくづくそう感じます。

 

そして この2人のストーリーには、NexTが有りそうな予感。

「ハヤトさん、言いましたよね? 宇宙大戦争、ヒロム君と出たら面白いんじゃないかって。良いじゃないですか。今年じゃなくても来年、再来年あるじゃないですか。いつの日か組んで宇宙大戦争やりましょうよ」とヒロムが、みちのくプロレス名物への参戦をアピール。

宇宙大戦争は、普段の新日本とは少し違う なかなか特殊な空間ですが、新日本においても特殊なキャラクターのヒロムなら宇宙大戦争にしれっと混ざっていてもさほど違和感はないような気がします。

 

ていうか宇宙大戦争に参戦してハチャメチャに暴れまわるヒロムを是非見てみたいですね。

いつ実現するか分からない話ではありますが、今年さっそくなのか、来年か数年後か・・・ヒロムとハヤトの宇宙大戦争がいつの日か実現する事を心待ちにしています。

 

ヒロムvsハヤト

これまでほぼ接点の無かった二人ではありますが、Jr.ヘビー級ならではの可能性をヒロムとハヤトが、まだまだ広げてくれそうな気がする・・・そんなドリームマッチの実現でした。