佐々木健介の得意とする固め技と言えば、各種ストラングルホールドですが、その中で最も利用頻度が高く 健介が好んで使用していたのが、ストラングルホールドγでしょうね。
そもそも この技の原型となったストラングルホールドαは、海外遠征中にスチュハートに伝授され身に付けていたもので、凱旋帰国から２年を経てαを初公開。
その1年後のIWGPヘビー級選手権で、ストラングルホールドαを駆使して橋本真也を追い詰めるも、残念ながら橋本からギブアップを奪うには至らず、王座奪取もならなかった。
しかし そこから更に2年後の1994年に、ヘルレーザーズｖｓ長州力、馳浩組とのストラングルホールドγを初公開し、ここで馳から完璧なギブアップを奪った事で、各種ストラングルホールドの中では、このγが主流となっていきます。
橋本に通用しなかったから、改良を加えた・・・と言う訳ではないそうですが、このγは健介が立ち姿勢でしっかりと足で首を挟んでいる為に、αに比べても安定感は抜群で、健介の全体重が相手の首に掛かっているので、これはかなりキツそうでした。
と言うか馳ってトップ選手の割には、強烈な間接技や絞め技を食らったら、余り我慢せずに直ぐにギブアップしてしまう事が、頻繁にあった印象。
まぁ無理は体に良くないですからね(笑)。
初公開の技で、トップクラスの選手からギブアップを奪えれば、インパクト抜群で最高のお披露目となるので、その点では馳こそが、ストラングルホールドγの試し切りの相手としては、誰よりも適任だったかも知れません。
誰よりも馳の事を良く知っている健介だからこそ、ストラングルホールドγの初公開の相手を馳にすれば
「こいつなら絶対あっという間ににギブアップする」と思ったとか、おもってないとか。