今や新日本の看板シリーズとなったG1クライマックスですが、30年経った今でも伝説として語られる事の多い第一回大会。
そもそも ここまで息の長いシリーズとなったのは、ノーマークの蝶野正洋の優勝と予想外の技での決着。
この意外性が、大きなインパクトを与えたからと言うのは、大きいでしょう。
初のG1決勝は、武藤敬司vs蝶野正洋。
この新世代同士の組み合わせは、全くの予想外の人が多かったんじゃないでしょうか。
長州力vs藤波辰爾もしくはベイダーになると予想していましたが、大外れでしたね。
大方の予想に反しての若い二人による決勝戦は、手の内を知っている両者だけに、好勝負となります。
最後は武藤のムーンサルトプレスを両膝で、ブロックしてからのパワーボムで決着!
二重の意味で衝撃でした。
蝶野と言えばSTFですが、この大一番でのパワーボムなんて一度も使った事の無い技を持って来た事が、まず驚き。
そして この決勝カード自体が意外だったのに、三銃士で三番手だった蝶野が勝つと言う結末に更に驚き。
この効果もあってか ファンに与えたインパクトが、絶大過ぎてG1のブランド化に繋がったんでしょうね。
この時の蝶野のパワーボムは、正直高さはありませんでした。
同時期に得意にしていた天龍源一郎や川田利明のに比べると見劣りしたかも知れませんが、高さが無い分 やや垂直に落としたので、見た目以上に強烈だったと思います。
ゲーム等では、G1パワーボムと呼ばれる事もあり、これ以降は数回だけパワーボムを使用した事はありますが、何故か普通のパワーボムになってましたね。
もしかしたら初めてのパワーボムなので、巧くなかっただけかも知れなくて2回目からは、コツを掴んだのかも知れない・・・
普段はパワーボムなんて使用しない蝶野が、あの局面でパワーボムを使い それ以降も使う事のないレアな形だった事も 現在に至るまで印象に残っている要因の一つでしょう