新日本プロレスの歴代外国人の中でも最も長期間に渡り活躍したのが、スコット・ノートンです。
そのノートンの日本デビュー戦は、かなりのインパクトが有りました。
1990年 アームレスリング世界王者と言う触れ込みで、レイガンズ道場の隠し球として派遣されてきたノートンは、デビュー戦でタッグマッチながら長州力&馳浩&佐々木健介の強力トリオと対戦します。
その圧倒的なパワーで、日本人トリオを全く寄せ付けず、長州の力ラリアットにも倒れる事無く 仁王立ちで、耐えてみせるタフネスぶり。
とんでもない怪物が来た! 正にそんな感じでした。
極めつけは、正攻法では部が悪いと踏んだ馳が前方回転エビ固めで、逆転を狙うもノートンはこれも微動だにしない。
それどころか マットに転がっている馳の首根っこを鷲掴みにするや一気に、引きずりあげ 何とネックハンギングツリー!
衝撃でした。
ネックハンギングツリーは、当時でも既に古典的な技でしたが、普通は向かい合ってる相手に正面から仕掛ける物です。
それを まさか寝ている相手の首を掴んで 自分の頭上まで引きずりあげるとは・・・
こんな芸当をするレスラーは初めてです。
ベイダーやビガロでも凄かったのに、ノートンは更に上を行く 人間離れした怪力っぷり。
本当に、度肝を抜かれました。
アバランシュホールドで、馳を仕留め日本デビュー戦を勝利で飾り その後 長きに渡り日本マットで活躍する事になる訳ですが、全くの無名外国人がここまでのはインパクトを残したのは、稀なケースかも知れません。
デカくて強そうな外国人って大事ですよね。
この頃のノートンは、デビュー間もない頃でプロレスが巧い訳でも無く 本当にパワーファイト一辺倒でしたが、少なくとも あのネックハンギングツリーだけで、「この外人スゴッ!」ともっていかれちゃいました。