11.5 新日本プロレスのエディオンアリーナ大会で行なわれたIWGP USヘビー級選手権の試合後に、何と2019年に海外遠征に旅立っていた海野翔太が、突如花道に現れインパクト抜群の凱旋帰国を果たしました。
この日は王者ウィル・オスプレイが、内藤哲也との壮絶な死闘を制して3度目の防衛に成功した後に、11.20のスターダムとの合同興行「Historic X-over」にて4度目の防衛戦を行う意向を示し、挑戦者を募りました。
あれだけの闘いをしておきながら、すぐに次の闘いに向けて動き出すオスプレイには、感心するばかりですが、ここで誰も挑戦者が現れなかった事で、オスプレイがリングを降りようとした その瞬間。
場内が暗転し 大型ビジョンにVTRが流され、そこに映し出された文字は「SHOTA UMINO」
そう。現在海外遠征中の海野翔太の名前でした。
これには場内が、どよめきに包まれます。
次の瞬間には、純白のスーツに身を包み、ジョン・モクスリーから授かった黒のライダースーツを手に、長髪をなびかせた海野が、畏怖堂々と花道に現れたのです。
カッコいい!
海野はヤングライオン時代から、整った顔立ちのイケメンでは有りましたが、3年の海外遠征を経て 垢抜けたと言うか精悍さが増して、今時のカッコいい感じのプロレスラーに変貌していました。
これは海野の自信から来る物もあるでしょう。
リングに上がった海野は、オスプレイと睨み合い オスプレイの顔を押し退けると マイクを持ったので、何か喋るのかと思いきや、マイクを放り投げるや強烈なエルボー!
たまらずブッ飛ぶオスプレイを見て、その場に居たユナイテッドエンパイアの面々も海野に襲いかかりますが、海野はエルボーとラリアットでこれを返り討ち。
ここで蘇生してきたオスプレイが怒りのベルト攻撃をしてくると、これを避けた海野が、モクスリー直伝のデスライダーで、オスプレイをKOしてしまいました。
US王座を手に、ダウンする王者にまたがりながら見下ろす海野の姿は、実に堂々としたものでした。
流石に、他のユナイテッドエンパイアのメンバー達がリングに雪崩れ込んできましたが、ここでリングから退散した海野は、まるでモクスリーの様に客席を回りながらアピールして、ようやく怒りに燃えるオスプレイらとは対照的に、涼しい顔で引き上げていきました。
それにしても、凄まじい立ち回りでした。
結果として海野は、ユナイテッドエンパイアを敵に回した事になりますが、この状況は本人としては、計算通りでしょう。
勝者にも関わらず、赤っ恥をかかされた形のオスプレイは、このまま引き下がれないでしょうから、11・20での海野の王座挑戦はほぼ決定的と言えるでしょう。
ここまで堂々としたパフォーマンスを見せられては、海野の凱旋試合は楽しみの一言。
オスプレイを相手に、奇襲ではなく試合となれば、今回のようには行かないだろうから、結果も勿論ですが オスプレイとのタイトルマッチで、海野が何を残せるのか?
海野にとっても新日本にとっても それは非常に、重要になってきます。
同世代の成田蓮は一足先に凱旋をして、結果とインパクトを残しつつありますが海野もそれに続けるか?
後ろには遠征中の辻や上村も控えているので、彼らがいずれ帰ってくる時までに、海野は確固たるポジションを築いておく必要があるでしょう。
成田が頻繁に言葉にしていますが、新日本の50年の歴史上 何度も繰り返してきた「世代交代」
その時は、近いのかも知れません。