1999年1月4日は、当時の新日本プロレスファン
そして橋本真也ファンにとっては、忘れられない1日になったと思います。
NWO全盛期で、黄金期とも言える新日本プロレスが、暗黒期に至るまでのきっかけとなったのは、紛れもなくこの日であり 小川直也の一連の行動、発言でした。
新日本vsUFOの対抗戦として組まれた
橋本真也vs小川直也
かつて小川のプロレスデビューを務めたのが橋本であり 一勝一敗の戦績な事もあり因縁浅からぬ両者にとって この対決は、決着戦でもありました。
過去二度の対戦の様に、緊張感のある闘いになる事は、分かっていました。
しかし いざ試合の時になると何かがおかしい
かつて橋本と闘った時の柔道着姿の小川と違って肉体改造して来たボディ。
周囲を威嚇するような威圧感。
明らかにいつもの小川と違います。
一方の橋本も体に、オイルを塗って入場。
何かを察知していたのか 普段はこんな事をしない橋本だけに、妙に気になります。
その橋本の入場中にも関わらず 小川は
「橋本!死ぬ気でかかってこい!」とマイクで挑発
この時点で既に、尋常じゃない緊張感
果たし合いの様な雰囲気ですらあります。
試合開始のゴングが鳴ると
小川は橋本の鼻っ柱に、いきなりのパンチ
これは、プロレス的にはタブーの攻撃
プロレスをやろうとしていた橋本は、不意打ちとも言える一撃に、小川にクリンチを仕掛けながら レフリーに試合を止めさせようと蹴りをいれてみたり 完全に戦意を失っていました。
その間も小川は、攻撃の手を緩めず うつ伏せに倒れた橋本の頭を上から踏みつけたり 顔面を蹴りあげたり 明らかにプロレスの範疇を越えている攻撃を繰り返していました。
試合は結局 無効試合となるも
実質 小川勝利 橋本のKO負けなのは誰の目にみても明らか。
ズタボロにされた橋本を尻目に小川は
「新日本ファンの皆さん!目を覚ましてください!」
と痛烈すぎるマイクパフォーマンス。
プロレスは最強の格闘技
ストロングスタイル
新日本強さの象徴 橋本真也
今迄 新日本が謳ってきた言葉が、全て崩れ去った瞬間でした。
ストロングスタイルは、この日死にました。
新日本で、数々の栄光を手にしてきた橋本の転落は、ここから始まっていくのですが、この日ここで小川と対峙しなければ橋本のプロレスキャリア所か人生までも もっと良い物になっていたと思います。
この事件には、賛否両論ありますが、小川はズルいと思います。
橋本も何か異変を感じていたとは言え プロレスをしにリングに上がったのに、プロレスをやろうとしている相手に、顔面にパンチをいれて怯んだ所を容赦なく潰しにかかるとは、騙し討ちに近い行為です。
小川本人も佐山に、そそのかされたとか興奮剤を飲まされていたとか様々な説がありますが、テレビに映っていた部分だけを見ると そう感じました。
勿論 映像に残っていない部分で、何があったのかは分かりません。
色んな選手が、当時を振り返る書籍やコメントも残していますが、人によって内容が違っていたりするので、真実は一ファンには、分かりません。
余り適当な事も言えませんが、恐らくあの事件の真相や黒幕が、ハッキリする事は今後 無いでしょう。