TAKAみちのくが編み出した必殺技 みちのくドライバーII
いまや世界中に普及している大流行技ですが、実は意外な選手が使用したりもしています。
その一人が、小島聡。
最も完全な同型ではなく、技の入り方に若干の違いはあります。
ボディスラムの体勢から入る本家に比べて、小島のはブレーンバスターの様に首に腕をかけてから、股下をすくい上げるのが唯一の違いなのですが、初めて見た時は普通にブレーンバスターを仕掛ける気だと思っていたので、まさかの みちのくドライバーⅡだった時は、少々の驚きが有りました。
この場合は、コジコジドライバーと呼ばれ、一見するとふざけている様にも見えるネーミングですが、コジコジカッターと同じく名前が少し可愛いだけで、技自体は至って面目な技。
新日本プロレスvs全日本プロレスの頂上決戦で、川田利明に敗れた佐々木健介が、失意の中 IWGPヘビー級を返上した為に、2001年に急遽開催された IWGP王座決定トーナメントの一回戦が初公開となります。
小島の一回戦の相手は奇しくも 王座を返上した健介で、小島にとって健介は一度も勝った事が無く、実力でも実績でも当時の小島の数段上をいく相手。
このトーナメントの参加選手は、川田との頂上決戦で敗れIWGPを返上した張本人の健介が、どうしてもクローズアップされてしまうのは仕方が無い事だし、実際にトーナメントに懸けていた想いと言うのも人一倍強かったでしょう。
しかし第三世代で4番手扱いだった小島も凱旋帰国から5年が過ぎ ここいらでそろそろ新日本内での序列を変えるのは勿論、そろそろIWGPの栄冠を掴み取りたい所だったと思うので、注目こそされていませんでしたが、このトーナメントに懸ける思いは、健介にも負けていなかったと思います。
それが、この時の新技
コジコジドライバーの初公開に繋がったのではないでしょうか?
それまで小島は、みちのくドライバーⅡ自体使った事も無いし、加えて変形の入り方から繰り出してきた為に、完全に意表をつかれた健介は、この一撃で首を負傷してしまい 格下だった小島によもやの大苦戦を強いられてしまいました。
あと一歩の所まで健介を追い詰めるも 結局一歩及ばずに当時の健介の秘策である 逆エビ固めに敗れ去り、残念ながら小島の野望は潰えてしまった訳ですが、少なくとも小島の意地は間違いなく垣間見えた一戦でした。
小島最大のフィニッシュであるラリアットへの布石となる技としては、コジコジドライバーは良い技だと思います。
勿論これを直接のフィニッシュにしても何も違和感は無いのですが、小島はとことんラリアットに拘るので、コジコジドライバーをフィニッシュにする事は無いと思っていたのですが、これ以降フィニッシュどころか、ほとんど使用すらしなくなってしまいました。
これは勿体ない・・・
本人が語っている訳では無いのですが、技を封印した理由として考えられる要因は、初公開でいきなり健介を負傷させてしまった事も少なからず関係していると思います。
2004年に似た系統のCCDを開発した時も、数年後にはCCDを余り使用しなくなってしまった事から、小島は頭から落とす系統の技は、一応開発はしてみる物の・・・余り好きでは無いのかも知れませんね。