1999年の5月3日 福岡国際センターで行われた
武藤敬司vs天龍源一郎のIWGP戦。
この試合をこの年のベストバウトに推す人も多いですが、新日本・全日本供に名勝負の多かった1999年において、この試合は群を抜いて本当に、素晴らしかったです。
武藤vs天龍に関しては、武藤が3冠を取った2001年の試合も良いですが、個人的にはこの1999年5月の試合が、このブランド対決では一番好きです。
1999年の武藤の防衛ロードは、どれも名勝負なんですけども この試合に関して言うと天龍の奮闘が、大きかったように思います。
Mr.プロレスの天龍が、良い試合をするのは当然かも知れませんが 天龍が普段出さない技を連発した事が、この試合のインパクトになって あの名勝負に直結したんじゃないでしょうか?
その中でも最も驚いたのが、武藤をコーナー最上段に座らせて天龍も登っていくから雪崩式ブレーンバスターでもするのかと思いきや まさかの雪崩式フランケンシュタイナー!!
衝撃でした。
あの時代 既に珍しい技ではなくなっていた雪崩式フランケンシュタイナーでも 天龍がやるとなると話は別です。
当時の天龍は49歳
49歳にして あんな技に初挑戦するとは・・・
天龍のチャレンジ精神や冒険心にも驚きましたが、あの世代の選手が最新鋭の雪崩式に手を出した事が驚きました。
さすが天龍 プロレスに対してどこまでも貪欲です
だからこそMr.プロレスと呼ばれるんでしょうが、武藤が試合後に「Mr.プロレスは天龍さんに譲るよ」よ言ったのも頷けます。
誰かが言った「プロレスに年齢なんて関係ないんだよ」と言う言葉も頷けます。
これ以降タイトルマッチクラスの試合では、雪崩式フランケンシュタイナーを繰り出す様になりましたが、ハッキリ言って天龍のは不格好です。
でも その不格好な泥臭さが良いんです。
天龍にスマートな技なんて 誰も求めていないでしょう。
ただ この翌年辺りに無駄に、雪崩式フランケンシュタイナーを使う意外なヘビー級選手が増えたのは頂けません。
使ってたのは、佐々木健介や天山広吉なんですが、天龍でも出来るんだから「俺も!」となったのかも知れませんが、正直これは違うと思います。