昔からのCIMAを知っている人ならば、CIMAの代名詞と言えば、未だにマッドスプラッシュやシュバインを挙げる人も多いと思いますが、現在のCIMAの必殺技と言えばメテオラ。
尻餅を付いている相手に、コーナー最上段からダイビングして胸元に、折り曲げた両膝をぶち当てて そのまま押し潰す技。
2009年の音信不通からの長期欠場中に完成させた技で、復帰戦で初公開しているのですが、今でこそ、しっくり来ている物の最初の頃は、CIMAがメテオラを必殺技にした時は、見慣れないからかCIMAが膝でのフィニッシュを選んだ事に、物凄い違和感はありました。
まぁ これは最初だけで、使い続けている内に、そんな違和感もなくなりましたが。
実はこれ以前から、この技は構想としては完成していたらしいのですが、マッドスプラッシュの多用により、膝の状態が悪かった為にメテオラを敢えて使用しなかった・・・と言う経緯があります。
その後 膝の状態を考えて、マッドスプラッシュの使用を控えたのは納得出来るのですが、結局 両膝を酷使するメテオラをフィニッシュに選んだのは、どうなんでしょうかね?
それじゃあ マッドスプラッシュを封印した意味も余り無いんじゃ・・・
同じくムーンサルトプレスの多用で両膝を痛めた武藤敬司が、ムーンサルトプレスの回数を少なくして 膝を直接打ちこむシャイニングウィザードを普段のフィニッシュにしたのと、状況的には同じですが、天才と呼ばれたレスラーは相通じる部分が有ると言う事なんでしょうか?
まぁ コーナー最上段から飛んでマットに思い切り膝を打ちつけるよりは、人間の身体に膝を当てる方が負担は少ないのかも知れませんが、それでも膝の悪い選手の膝攻撃は、心配になってしまう部分はあります。
強敵との試合では、一試合にメテオラを何発も打つ事が有るので、その度にCIMAが膝を抱えて顔を歪めているのもそうだし、自爆した時なんて 折り曲げた両膝から マットに激突している訳ですから、あれは本当に見ていて物凄く痛々しいです・・・
しかしプロレスとは、己の生き様をリング上で表現するスポーツ。
そういう意味では、自分の膝を犠牲にしてでも 悲哀や哀愁のこもった姿を見せる事は、プロレスラーとしての生き様を見せる事とも言えます。
それがプロレスラーと言えばそうなのかも知れないし、CIMA本人も自分の膝を痛めつけている事に1mmの後悔も無いとは思いますが、ファンからすれば その技が見れて嬉しい反面・・・膝がぶっ壊れるからやめてくれ~と思ってしまうのも複雑な所ですよね。
有る意味メテオラは、自分の膝を顧みない CIMAの覚悟と悲哀の込められた技だと思います。