ジョシュ・バーネットのキャプチュードバスター

1990年代後半~2000年代前半にかけてプロレスは、総合格闘技と深く関わって来ましたが、その中で総合に参戦や転向を果たしたレスラーが居れば、その逆もしかり 総合からプロレスに参戦して来た選手、あるいはプロレスに転向して来た選手もそれなりの数が居ます。

 

その代表格が、ドン・フライやジョシュ・バーネットですが、総合から来た選手はファイトスタイルは勿論、フィニッシュホールドに至るまで、スリーパーホールドやパンチ等の総合格闘技の技術を駆使していた選手が多かった印象です。

しかし バーネットに関しては、ちょっと違いました。

当然 総合で養った関節技や打撃技も使用していましたが、フィニッシュとしていたのは、キャプチュードバスターと言う技でした。

 

キャプチュードと言えば、前田日明の得意技で、相手の真正面から首筋に腕を掛けて、内腿を掬い上げて後方に反り投げるスープレックスでしたが、大のUWF信者であるバーネットはプロレス転向に当たり、自身の必殺技としてキャプチュードに目を付けました。

しかも ただキャプチュードをそのまま使うのではなく 自分なりのアレンジを加えて、しっかりとしたオリジナルのプロレス技を作っている所からして、本気でプロレスに取り組んでいる事が分かりますね。

 

キャプチュードと違う所は、最初の構えこそ同じですが、ただ後方に投げるだけでは無く、身体を捻りながら体重を浴びせる様に、マットに突き刺すのがキャプチュードバスターです。

 

元々キャプチュードと言う技は、相手の蹴りを受け止めてから攻撃に転じる事の出来る攻防一体の技だけに、このキャプチュードバスターも例外ではなく、勝敗にシビアな世界で生きて来た バーネットらしい技だとも思います。

 

プロレス代表としてPRIDEに上がる事もあったバーネットですが、出来る事なら総合のリングでも、キャプチュードバスターを披露して欲しかった所です。
ミルコ・クロコップとの一連の闘いでは、ハイキックを掻い潜る場面もありましたが、ミルコ相手にもし キャプチュードバスターを決めてたら、もはや勝敗なんてどうでも良い位に感激だったんですけどね。

さすがに、無茶な話でしたか(汗)