AJスタイルズのフェノメノンDDT

アメリカが生んだ天才レスラーと誰もが認めるAJスタイルズ。

レスリングセンスや身体能力等・・・とにかく身体の大きさ以外は、プロレスラーに必要な物を全て兼ね備えているAJですが、そんなAJの類まれなる能力を十二分に発揮しているオリジナル技が、フェノメノンDDTだと思います。

 

ライオンサルトの様にセカンドロープからのムーンサルトか、もしくはコーナーからのムーンサルトで、リング上で立っている相手を飛び越えて、背後に着地すると同時に、相手の首を脇で抱え込みリバースDDTを決める技。

AJのオリジナル技ですが、最初にこの技を見た時は驚きましたね。

 

ムーンサルトで相手を飛び越しながら 着地と同時にリバースDDTに、スムーズに移行できるとか・・・どんな身体能力なんだよ・・・

まぁ回数をこなしていれば、空中で相手の首を捉えきれずに、一旦背後に着地してから、改めてリバースDDTの体勢に入り直す事も有りましたが、技の難易度的にこれはしょうがない部分でしょう。

それを差し引いても充分に、カッコ良すぎる技です。


プロレス技の進化は恐ろしく速いので、リバースDDTの派生技ともなると種類も多く 既に出尽くした感も有りましたが、フェノメノンDDTは人並み外れた運動神経を持つ、AJならではの工夫が加えられ技で、AJだからこそ実践出来た技だと言えるでしょう。

単純にこの技の動き自体が凄いんですけど、見る度に「ここでリバースDDT!?」と言う感じの驚きが常にあるので、対戦相手からしても予想外の大きなダメージを負う事はあるだろうから 決して派手なだけではなくて 充分に効果のある技だと思います。

 

そしてフェノメノンDDTで印象に残っている場面と言えば、ドンピシャのタイミングで決めている時は、いつでもカッコ良いんですが、最終的に技が決まらなかった場合でも印象に残っている場面はあります。

AJがバレットクラブの一員になる前の2008年に、実は新日本に参戦経験があり その時の棚橋弘至との闘いで繰り広げられたフェノメノンDDTを起点にした攻防です。

まずは、AJがフェノメノンDDTを仕掛けた所で、首を抱えられたままの棚橋が飛びあがり後方回転してAJの背後に着地すると スタンド式のドラゴンスリーパー。

すかさずAJが体を横に捻って逆にドラゴンスリーパーに切り返すや、そこから棚橋も同じ方法で切り返して再度ドラゴンスリーパーを極めるという 実に高度な攻防を披露した事があり、棚橋とAJの日米の名勝負数え唄を予感させる見応えのある応酬でした。

フェノメノンDDTと言ったら、このシーンを今でも思い出してしまいます。

 

しかし この技も含めてAJは、全てがイチイチ カッコ良いですね!

 

ちなみにフェノメノンDDTには、初期はスタイリングDDTと言う別名もあった様ですが、何故かこちらは、余り定着しなかったようです。

これは定着しなくて良かったです。
フェノメノンDDTの方が、絶対にカッコ良いですからね