プリンス・デヴィットのプリンスズスロウン

バレットクラブの初代リーダーであるプリンス・デヴィットが、まだバレットクラブを創設するよりも前、新日本Jr.のエースと呼ばれるよりも更に前

フラディサンデーを使うよりも前のデヴィットは、プリンスズスロウンと言う技を必殺技にしていました。

 

相手を両肩の上にうつ伏せに担ぎ上げ、前方にホイップすると自分は素早く両膝を折り曲げながら仰向けになり、その膝の上に相手の腹を落とす変形ストマックバスター。

プリンス・デヴィットの得意技で、2009年までは代名詞であり必殺技でもありました。
最初は、ちょっと覚えにくい技名でしたけどね。

 

デヴィットが使い出した頃は、本家のデス・バイ・ロデリックは当然として山折りやセルフサービス剣山などとして他団体では良く使用されていた技ですが、当時の新日本においては使い手が一人も居ない技だったので、オリジナル技では無いにせよ、デヴィットは良い技を見つけたと思います。

ヤングライオン上がりだったデヴィットの個性確立には、大いに貢献していたんじゃないでしょうか。

しかし正直この種類の技の当たり具合は、相手の受け方ひとつで、大きく変わってしまうので、それなりの受けをしてくれる選手が相手じゃないと、膝が全然当たってない事とかもあるので、そういう意味では必殺技としては中々難しい技かも知れません。

 

面白いと思ったのは、その使い方。

タッグマチッチで、相手を仰向けにダウンさせておき、カットに飛び込んできたもう一人に、プリンスズスロウンを仕掛けると同時に、倒れている相手に、セントーンで落下すると言う2人まとめてダメージを与えれるユニークなムーブも開発しています。

 

これは、物凄く良いアイディアです。


既成の技でも、使用する場所と状況を工夫する事で、目新しい技に見える物だなと感心してしまいました。

 

しかし2009年以降は、一撃必殺のブラディサンデーを開発した為に、プリンスズスロウンの使用頻度も減ってしまい、出した場合でも繋ぎ技となっているのが現状です。

デヴィットが新日本を去った今 時折ちがう選手が、この技を使用する事がありますが、その時はプリンスズスロウンの名称で呼ばれる事に、今なおデヴィットの影響力を感じますね。