4.30 NOAHの両国国技館メインイベントで組まれた潮崎豪vs清宮海斗のGHCヘビー級選手権は、この2人らしい激闘でしたが最後には明暗がクッキリ分かれる形となりました。
と言うのも今年に入ってからの潮崎と清宮は、以前の充実っぷりが嘘かと思う位の低空飛行を続けていました。
清宮は昨年に武藤敬司に連敗を喫してからスランプに突入し、コスチュームや髪の色をチェンジするも結果は出せずに、今年の頭には新日本との対抗戦で、オカダ・カズチカに完敗を喫し試合後に号泣するも なかなか出口が見えない状況。
潮崎は昨年までGHCヘビー級王者だった物の 武藤に王座を奪われて以降9カ月にも及ぶ長期欠場に入り、復活するも元日決戦で中嶋勝彦に敗れた後は、自らにトップ勢との連戦を課すのですが結果は全敗と、清宮同様に暗闇の中に居る感じが続いていました。
2人とも動きが悪い訳でも、コンディションが格段に悪い訳でも無いのに結果が出せないもどかしさ・・・ここは共通している部分だと思います。
そんな中で、藤田和之のGHCヘビー級王座に潮崎が挑戦する事になったのですが、潮崎としてはここで藤田を撃破して復活への一歩としたい所だったのでしょうが、まさかの藤田がコロナ陽性反応で王座返上。
こればっかりはしょうがない事ですが、潮崎的にはこれは悔しかったでしょう。
今の藤田と闘って勝つ事には大きな意味があるのは明白なので、スランプの今だからこそ藤田とタイトルマッチで闘いたかった・・・と言う想いは強かったと思います。
この状況下で、潮崎との4.30両国での王座決定戦に、名乗りを上げたのが清宮でした。
奇しくも同じ様な境遇に立たされていた2人だけに、通じる所も有ったかも知れませんが潮崎はこれを受託。 急遽 潮崎vs清宮の王座決定戦が実現する運びとなりました。
これは現状の2人の立場を考えると、何が何でも勝ちたい一戦なので勝敗予想は難しかったです。 少なくとも勝った方は大きな結果を残した事で、スランプから抜ける事も出来るだろうし。今後のNOAHを引っ張って行く存在にもなるからです。
かくして行なわれた王決定戦は大激戦の末に、潮崎が豪腕ラリアットで清宮をフッ飛ばして王座奪取。
1年2ヶ月ぶり5度目の王座戴冠となりました。
試合内容も凄かった上で、結果も残した・・・これで潮崎はスランプから完全に脱したと思うので、これからはNOAHを牽引すべく 防衛ロードに全霊をこめて「これがNOAHだ」と言う闘いを見せてくれるでしょう。
一方の清宮は今回も結果を残せなかった事で、今後どうなってしまうのか・・・
ひたすら ガムシャラに闘って行くしかありません。
ビジュアルを変える事にもチャレンジしたし、気迫のこもった闘いも見せるようになりました。 復活するには新たな必殺技の開発が手っ取り早いのかも知れませんが、そんな問題でも無い様な気もします。
今の清宮は、ただガムシャラに試合をこなしていくしかないんじゃないでしょうか?
まだまだ若いんだから焦る必要はありません。
幸いにも今のNOAHには、強い選手や巧い選手が揃っているので、何度もガンガン叩き潰されて その度に這い上がって来る姿を見せる事で、ファンの支持を得られると同時に、清宮の中でも何かが変わる時がやって来るかも知れません。
今はただ腐らずに、一歩ずつ復活ロードを歩んでいくしかないでしょう。
潮崎と清宮は今は別の道を進んでいますが、潮崎が王者として順調に防衛ロードを歩んで行った時は、もしかしたら、その二つの道がどこかで交わる時が来るかも知れないですね。
現時点では霧がかかっていて先は全く見えない状況ですが、必ず近い内に霧が晴れると信じています。
その霧が晴れた先で、潮崎と清宮の再会は果たしてあるでしょうか?