エムズアライアンスの船木誠勝が試合後に、衝撃の金剛入りを果たすも、後日行われた赤い船木のお披露目試合で、元・同門の望月成晃にまさかの敗北を喫した事もまたプロレス界では類を見ない衝撃の展開でした。
その敗北からの流れで実現した船木vs望月の元同門同士のGHCナショナル選手権。
最もこれは望月に敗北したから・・・と言う訳だけでは無くて、元々エムズアライアンスのメンバーの事は認めているので、その中の一人である望月との対戦は、船木が金剛に加入した理由の一つであるので、この王座戦は至極当然の流れでした。
かくして実現した2.10後楽園でのGHCナショナル選手権は、双方が得意とする打撃の応酬の末に、最後は船木が胴絞めスリーパーで望月を絞め落とし 王座初防衛に成功しています。
希望通りのエムズアライアンズとの一騎打ちでを制した船木が、この先に見据える者・・・それは武藤敬司とのタイトルマッチです。
いきなりエムズアライアンスの総大将的な立ち位置の「武藤」の名前が出て来た事には、少し驚きましたが、これこそが船木が金剛加入の最終的な目的では無いでしょうか?
勿論田中将や丸藤正道も 強くて素晴らしいレスラーですが、船木との繋がりを考えるとそこまででは有りません。
その点 武藤と船木とは年齢差は有るとはいえ、新日本道場の同期生でかつては、苦楽を共にして同じ釜の飯を食った間柄。
ヒクソン・グレイシーに敗れたのを機に引退状態にあった船木を プロレス界に引き戻し全日本プロレスに呼び込んだの武藤で、その後 武藤が立ちあげたW-1にも船木は参加。
全日本時代には、供に世界タッグ王座も巻いた事があります。
エムズアライアンスのみならず NOAH内で武藤と最も深いつながりがあるのが、船木なのです。
新日本時代は、ヤングライオンの内に船木がUWFに移籍したので、2人が業界のトップレスラーとなったのは袂を別ってからの事。
全日本とW-1でもシングル対戦は、只の一度も実現していないので、お互いが業界内での地位を確立して大ベテランになり、残された時間も少なくなった今だからこそ 武藤との対戦を熱望しているのでは無いでしょうか。
残された時間が少ないからこそ、最後に青春時代を共に過ごした武藤との対戦を実現させたいと言う想いは、あるのかも知れないですね。
しかし現在 武藤が左股関節唇損傷で長期欠場を発表したばかりなので、直ぐに対戦実現と言う訳にはいきません。
間もなく還暦を迎える武藤は「還暦祝いのちゃんちゃんこ代わりに赤いベルトを巻きたい」と語っているので、武藤としてもGHCナショナル王座には興味をあるようなので、最終的にはGHCヘビー級を奪還を目指すとしても、GHCナショナル王座挑戦に関してはタイミングさえ合えば問題は無いと思います。
勿論 船木との王座戦に関しても異論など有る筈も無いでしょう。
武藤がいつリングに戻って来れるかは分かりませんが、その時が来るまで船木は王座を守り抜く事は最低条件。
強豪ひしめくナショナル王座戦戦で防衛を続ける事は、生半可な条件では有りませんが、武藤vs船木の王座戦がNOAHで実現するなんて数年前では到底考えられもしなかったので、是非実現して欲しい所です。
かつて拳王は今のNOAHは、老人ホームと化していると発言したり、時代とは逆行して時計の針が戻っている事に対して苦言を呈していますが、確かに一般的に見れば50代の選手同士のタイトル戦となれば、そんな声が出て来るのはしょうが無い事かも知れません。
でも時計の針が戻ったとは思いません。
武藤も船木もまだまだ現在進行形で、現役バリバリの選手なのですから!
プロレスに年齢は関係ない
誰かが言った有名な言葉ですが、その通りだと思うし武藤と船木には、是非それを証明して欲しいです。