1.5 新日本プロレス東京ドーム大会
セミファイナルで行われたIWGP USヘビー級選手権
王者KENTA vs 棚橋弘至
ハッキリ言って凄まじい試合でした。
単純に良い試合だった・・・とか 凄い技の攻防だったとかそう言う次元では無い凄まじい試合でした。
反則何でもありの ノーDQマッチとして行なわれたこの一戦は、あの棚橋がこんなルールで王座戦を行うと言うだけでも凄い事なのに、試合前には「一生分の反則をする」と反則攻撃を辞さない構えまで見せて、嫌がおうにも期待感を煽って来ました。
棚橋としてはアメリカで、ランス・アーチャーから王座を奪い、盟友の飯伏幸太に防衛を果たして さぁこれから「新たなUSヘビー級の歴史を作るぞ」と言う矢先に、KENTAに王座を奪われているので、今回のリターンマッチでの王座奪回は、棚橋が去年やり残した仕事をする為の絶対条件。
その為には、棚橋もなりふり構っていられないのか、KENTAに積年の恨みを晴らすかの如く、KENTAにバケツを被せての竹刀攻撃、強烈なイス攻撃、ギターアタックなど、普段の棚橋では見られない様な攻撃を次から次と見舞って行きます。
立て掛けた机の上への雪崩式ファルコンアローを受けた時は、致命的とも言える大ダメージを負ってしまいましたが、最後はKENTAがもち出した5mは有ろうかと言う脚立からの攻撃を凌いで、逆にKENTAを机の上に寝かせると、棚橋自身が脚立に登って 決死のハイフライフロー!
机ごと真っ二つにしてKENTAを圧殺したその一撃で、KENTAはピクリとも動けずに、3カウントを聞いてしまいました。
棚橋弘至 IWGPUSヘビー級奪回!!
それにしても5mの脚立の上からのハイフライフローは、凄かったです。 よくもあんな所からそれ程フォームも崩さずに、ハイフライフローを撃てたな・・・と本当に驚きでした。
あの高さから飛ぶとなると 多少腰が引けて、フォームに乱れが出そうな物ですが、しっかり屈伸も決まっていたし、あれだけ綺麗に飛べたと言う事は棚橋に一切の迷いは無かったと言う事。
多少の恐怖は有ったかも知れません。
でも 去年にNEVERを獲った際には、何も出来ずに終わってしまったので、同じ轍は踏むまいと USヘビー級に懸けていた想いが、棚橋をあの高さから飛ばせたのでしょう。
実に見事な一撃でした。
棚橋の決死の覚悟を見た気がしました。
ここまでの覚悟と想いで奪還したIWGP USヘビー級王座
果たして棚橋が、これからどんな世界を見せてくれるのか?
まだ歴史の浅いUSヘビー級王座は、王者次第でどんな色にも変える事が出来るので、棚橋がUSヘビー級をどんな色に染め上げるのか?と言う事は、2022年の棚橋弘至を語る上での一つのテーマであるとも言えます。