10月28日 NOAHの熊本城ホール・シビックホール大会で行なわれた GHCナショナル選手権は、ドラゴンゲートの〝鉄人〟望月成晃が、NOAHの強さの象徴でもある王者・杉浦貴を破り 新王者となった。
以前から一騎打ちを熱望し、ついに実現したこの一戦ですが、タイトルマッチ前のタッグマッチでは、望月が杉浦からフォールを奪っているので、本番のタイトルマッチでは、杉浦がしっかりとリベンジを果たして王座防衛に成功する物だとばかり思っていました。
しかし蓋を開けてみれば、その予想は良い意味で裏切られてしまいます。
さすがに杉浦のレスリング技術の前には望月は劣性を強いられますが、そこに活路を見いだしたのは、やはり蹴りの技術。
足攻めや腕攻めの攻防となる場面を交えながらも、最後は踵落としを挟んでハイキック三連打。 更に崩れ落ちた杉浦の顔面に、強烈すぎるローキックで遂に決着!!
ナショナル王座の創設以来、常に中心にいた杉浦を敗っての戴冠は、余りにも大きく 手に入れたベルトを高く掲げ、そして抱き寄せる望月の姿が、全てを物語っていました。
「とてつもなく大きな結果を出せた。今まで色んな人に勝って、色んなベルトを巻いてきたが、この年齢、杉浦貴という相手を加味したら今日以上の勝利はない」
こう語る望月のコメントからしても 同年代の杉浦の存在は、特別な物だったのでしょう。
スタイルの特性上 ドラゴンゲートと言う団体は軽く見られがちですが、こうして”NOAHの強さの象徴”からメジャータイトルを奪取した事で、ドラゴンゲートのレベルを見せつけた事にも繋がります。
望月成晃と言うレスラーの名前もNOAHの歴史に刻みこみました。
今回の望月のメジャータイトル奪取は、WAR時代の北尾光司の周りに居た頃から思えば、色々と感慨深い物がありますが、望月がこれまで歩んできた道が決して間違って居なかった事の証明でもあります。
現在51歳
体力的な全盛期は、とうに過ぎていますが、まだ51歳。
鉄人は、全然これからです!!
喜びと興奮の冷めやらぬ中、次期挑戦者としてリングに現れたのは拳王。 これまたGHCナショナル王座の歴史で、インパクトを残した一人です。
N-1で拳王に敗れている望月としては、これを断る理由もなく 挑戦を受託で早くも初防衛戦が決定しました。
「俺らの年で、まだメインを張ってるのは、お前らの世代がダラシねぇからだよ!」
と挑戦者をチクりと牽制する事も忘れずに
「28年プロレスやってきて今日以上の勝利はない。杉浦貴のお陰です。杉浦貴のように動けて強いプロレスラーは居る。まだまだ、杉浦貴がギブアップするまで俺もギブアップしない、以上です」
これからも強いプロレスラーである事を決意。
プロレスに年齢なんて関係ありません。
望月成晃は、ある意味ここからが全盛期です!!