9月28日 新日本プロレスの親会社であるブシロードが、第15期の定時株主総会を東京都内で開催した。
2021年6月期の事業報告と決算報告などを行った後に、質疑応答の時間では1時間以上にわたって株主から質問が出るのですが、まぁ~新日本のプロレスの事についても色々言われましたね。
まずは、ブシロードの業績なんですが2億以上の赤字です。
・売上高:325億6900万円
・営業利益:3億4400万円
・経常利益:5億8300万円
・最終損失:2億8400万円
親会社の赤字は、新日本としても他人事では無いのですが、そちらに関しては本業の方のTCG等で頑張って貰う他ありませんが、プロレスファンとしては気になるのはやはり、ブシロードのスポーツ部門の方ですよね。
質疑応答の内容を簡単にまとめると…
Q.プロレスの興行で100%の観客を入れる実証実験はやるのか。
A.幾つかのメジャースポーツでは、政府などと協力して100%のキャパシティで実証実験を進めている。いずれもホームスタジアムの様な固定された施設で行う競技だ。実証実験に求められる要件がプロレスに当てはまらないと考えている。ただ、プロレスの観客は、プロレスその物や選手を守る為、オーケストラの観客の様に声も出さずに応援して頂いている。政府関係者にイベントの実態を見てもらい、オーケストラと同じ様なプロトコルで出来るというアプローチはしたい。
多競技はコロナ禍が落ち着いてくるにつれて、色々な実験段階に入っていくようですが、プロレスはそれに当てはまらないと言うのは全く気がつきませんでした。 政府関係者にイベントを見て貰うとありますが、こういう時に馳浩らのプロレス経験者の政治家が居るのは心強いですね。
Q.新日本プロレスが海外で他の団体と積極的に興行を行っているが、今後はどうしていくのか。
A.海外の団体、この選手ととやってみたいという要望から始まる事があり、海外の団体の主催する試合に参加している。 現在、海外の選手が新たにビザを取得して日本に入ってくる事が出来なくなっている為だ。アメリカは市場として大きいが、海外の選手と戦う場合、日本から出ていくしかない。したがって自社で海外でイベントを実施するか、他団体のリングに上がるしかないのが現状。 緊急事態宣言が終わり、防疫措置を経て段階的に戻っていくだろう。以前の様に、新日本プロレスに海外の選手が殴り込んできたり、あるいは正式に戦いたいというオファーが来るのではないかと思う。
今は新たな外国人を招聘できないのは、辛い所ですが、レギュラー外国人だけで頑張る事になるのは、しょうがない事。
しかし株主総会でこの質問は何? 他団体にでれば外貨を稼げるので、その辺の収益を見込んでの事なんだろうか?
ファン目線での質問なのかな?
Q.先日「NJPW STRONG」のリアルタイム配信がなかった理由は。
A.「新日本プロレスワールド」での配信は、配信の為の準備やコストとの兼ね合いとなり、全てを配信できる訳ではない。LA道場を拠点としてアメリカの各地を回っているが、場所によっては配信コストを負担出来るケースと出来ないケースがある。
なるほど。外国の試合に限らずワールドが、全試合配信されないのはコスト面の問題があったんですね。 まあ確かにカメラ等の機材から人から移動費だけでもかかってしまいますからね。 考えてみれば当然かも知れません。
Q.新日本プロレスは以前(昭和の頃のプロレス)程の魅力が無くなっている。原点に立ち返って欲しい。コアなファンにとっては魅力が落ちているのでは。
A.自分も子供の頃から黒パンツ一丁での戦いに惚れ込んできた経緯があるので、そのご意見はわかる。その一方で、最近、新しくファンになって頂いた方もいらっしゃる。新日本プロレスでは、それぞれのレスラーの思想や信条を自由に発信する場を大事にしたいと考えている。命がけで戦う選手たちがどういうプロレスを目指していくのかを私達も全力でサポートしていきたい。選手の表現は、今後もますます多様化してくるだろう。その中で、自分にあった選手を見つけて応援して欲しい。
この質問は・・・ハッキリ言って単なる主観ですよね。
この質問をした方は昭和のプロレスが好きだったんでしょうが、平成のプロレス、令和のプロレスが好きな人も大勢居ます。
信念を持って一つのスタイルに拘るのも良いですが、現代で昭和のプロレスをやって、それが動員に結びつくかどうかは別問題なので、時代のニーズにあったプロレスを見せて行くのも興業会社としての正しい運営の仕方じゃないでしょうか?
以上が、株主総会で挙げられた質疑応答の内容ですが、ブシロードと言うTCGを主軸とした会社の株主なのに、皆さん プロレスに関しても関心があるのは嬉しいですね。
投資をしている以上、元々興味のない物だけど関心を持っているだけ・・・と言う可能性もありますが・・・
何にせよ、こういう場で新日本の話題が出て来ると言う事は、現在の新日本の運営に対して不満や不安が有るから。
新日本は、これを解消して行かなくてはなりませんね。
現在の寂しい観客動員は、このコロナ禍の状況では、確かにしょうが無い部分も有りますが、当面は試合内容の充実。 お客様の満足度を上げるプロレスを見せる事。
これが大事でしょうね。
コロナ禍が明けた時に、再び株主総会で槍玉に挙げられる事のない様に、一刻も早く経営が上向いて欲しいのですが・・・