新日本プロレスは、タッグマッチを疎かにしているという旨の意見を昔から良く聞きますが、現在の新日本の主軸となるIWGP世界ヘビー級には、新たな時代を迎えた事で、2年前では考えられなかったメンバーで、王座を争っています。
幸か不幸か、それが結果的に不遇の扱いを受けていたとされるタッグ戦線の活性化に繋がりそうな流れになってきました。
IWGPが二冠統一されてからは、まだ王座戦には出撃していない内藤哲也とSANADAがタッグを結成して タイチ&ザック·セイバーJr.の持つIWGPタッグ選手権への挑戦をアピールした結果 挑戦が決まったのです。
内藤とSANADA
この二人のタッグは、なかなかワクワクするチームですね。
SANADAは、これまでEVILや鷹木信悟のパワーファイターとタッグを組む事が多く 同タイプとまでは言わないまでも 同じくスピードやテクニックで闘う内藤とのタッグは、同じチームなのに意外な新鮮さもあります。
そしてSANADAは、新日本ではシングル王座の戴冠こそ無いもののトップ勢からは、何度も白星を挙げたり、IWGPをいつでも獲れる位置にいるのは間違いないし、内藤に関しては実績は今さら語るまでも無いでしょう。
そんな新日本のトップクラス同士のタッグと言うのは、やはり期待感が膨らみます。
このクラスのチームと言うのは、近年では棚橋弘至&飯伏幸太くらいしか居なかったので、それに負けない位の期待はあると思います。
その挑戦者組への期待感を抱いているのは、現王者であるタイチ&ザック·セイバーJr.も同じようで、この二人のチームが挑戦してくる事については、大歓迎の意思を表明しています。
この辺は、普段は悪態ばかりついていても タッグを大事にしている二人らしいですね。
更に挑戦してくるなら 例え今回ベルトを獲れなくても少なくともワールドタッグリーグまでは、タッグを継続しろと…昨年に王座陥落後にリターンマッチでも破れ 解散したゴールデン☆エースを引き合いに出して タッグ王座に挑戦してくるなら「腰かけでは無く」本気で来いと条件を出しました。
これは確かに、そうすべきだと思います。
G1に比べて ワールドタッグリーグの盛り上がらなさは異常なので、内藤にせよSANADAにせよ IWGP世界ヘビー級を獲りに行って欲しい気持ちは確かにありますが、今は新日本内のタッグ戦線を盛り上げる事に、尽力して欲しいですね。
内藤&SANADAが王者になれば、マンネリ気味のタッグ戦線の現状を打破し このチームを倒す為に、新たな実力者同士のタッグチームも生まれてくるかも知れません。
そうなれば間違いなくタッグ戦線は、盛り上がるでしょう。
何なら 一昔前の様に、シングル王者でありながらタッグ王者にもなると言うパターンがあっても良いと思います。
一人の選手が、シングル·タッグの二冠に着くのは、興業的にも難しいのかも知れませんが、歴史をリセットして新時代を迎えた今だからこそ それもアリかも知れません。
タイチ&ザックも文句のつけようの無い良い選手ですが、今回は内藤とSANADAにはタッグ王者になって貰い その勢いでどちらかがIWGP世界ヘビー級に照準を絞る……と言う展開を希望します。
そうする事で、新日本最高峰の王座を持つ選手が保持するタッグ王座と言う付加価値も付いて IWGPタッグの価値も見直されるかも知れませんしね。
タッグの価値向上は勿論ですが、それより何より内藤&SANADAのベルトを巻く姿が見てみたいです。