革命戦士・長州力が最初の引退をしたのが、1998年の1.4
そして 1年後の1999年の1.4で、新日本を揺るがす大事件が起きました。
当時の新日本の強さの象徴である橋本真也が、UFOとの対抗戦で暴走王と化した小川直也の前に、完膚無きにまでに叩きのめされてしまったのです。
正面切っての闘いの末にやられたのならまだしも プロレスの暗黙の了解を完全に無視した暴走ファイトで、橋本は徹底的にやられてしまい リング上は、両軍入り乱れての大乱闘に発展してしまいます。
新日本サイドは、正規軍と敵対している小原道由までもが駆けつけていたのだから、これが緊急事態だと言うのは、想像できるでしょう。
そんな中 既に引退している筈の長州力が姿を現すと リング上に駆け上がって来たのです。
現場監督として この場を収めにきたのか?
それとも再び選手としての血が騒いだのか?
広い東京ドーム内に、緊張が走ります。
「これがお前のやり方か!?」
マイクを持った長州が、この言葉と供に詰め寄っていきます。
この言葉だけ聞くと プロレスの範疇を越えて来た小川に、怒りを覚えているかの様に聞こえますが、この時に少しばかり違和感は有りました。
それは、上記のマイクをした時に、長州が笑っている様に見えた事。
もしかしたら 笑っている様に見えただけかも知れません。
普通に考えるなら 自分の身内の橋本がやられて ここで、笑う意味は全くないですからね。
橋本との初対決で、首固めで敗れた際には、何故か笑顔でレフリーに抗議してみたり 昔から長州の表情は、良く分からない時もありましたから何とも言えない所ですが、少なくとも怒っている時の長州は、誰が観ても分かる位に、憮然とした表情をしていたので、小川に詰め寄りながらの笑顔は、違和感だけが残りました。
その後、長州が小川の顔面を張った物の 既に「引退している人だから」と小川はやり返す事は無く 更なる乱闘には発展しませんでしたが、ますます違和感だけが残りました。
この小川の暴走の原因は、今もって分かっておらず 後に橋木とも和解して「小川も被害者」とやられた橋本が語っている事から 全てが小川の意思では無い事は何となく分かります。
誰が小川をけしかけたのか?
黒幕は誰なのか?
猪木か? 佐山か?
あの時の真相は、未だに闇の中ですが、一説には何と長州が小川サイドに打診して橋本を潰させたとの噂も有ります。
当時の橋本は、長州との間に確執があったばかりか 練習も余りせずに増長してフロントを含めた周りの人間も相当手を焼いていたらしく そこで長州は、UFOとの対抗戦が始まったのを利用して 小川を使って橋本を制裁したとも言われています。
もし それが事実なら あの時に長州が笑っていたのも納得ですが「これがお前のやり方か!?」なんて言葉は、物凄く白々しくなりますよね。
しかし実際の所は複数の当事者がハッキリした事を言わないと 何が真実なのかは分かりません。
今後も真実が明るみになる事は無い様な気もしますが、あそこから橋本のレスラー人生が大きく狂った事を考えると 長州が小川を利用して橋本を制裁したとは、考えたくありません。
1990年代前半は、橋本は長州の事を団長とよび慕っていたし 長州は橋本をチンタと呼んで可愛がり 期待をかけていました。
その印象が強いので、やっぱり長州は関わっていて欲しくないという思いが強いので、あの事件の黒幕はさっさと会場からトンズラした猪木で良いです。
もう猪木で良いです(笑)